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新型ゴルフ日本発売 3気筒1.0Lモデルを好印象にさせたマイルドハイブリッドの恩恵とは?

日本仕様はすべて48Vマイルドハイブリッド

ドイツ本国で2019年末にデビューしてから実に1年半、第8世代のフォルクスワーゲン「ゴルフ」がようやく日本で発表、発売された。従来型の車台(MQB)をブラッシュアップして用い、マイルドハイブリッド化したエンジンを搭載した意欲作だ。どう進化したのか試乗して確かめた。

意表を突いてインテリアからご紹介。メーター周り、センターパネル、センターコンソール、要するにドライバーを囲むすべてがシンプルで未来的。ステアリングホイールの奥には10インチのフルデジタルメーターがあり、そのすぐ左に同じく10インチのタッチスクリーンディスプレイがある。物理的なスイッチ類は極限まで減らされた。メーター右にヘッドランプを管理するスイッチ類がいくつかあるほか、センターディスプレイ下にハザードランプスイッチとエアコンやドライブモードの画面を出すためのスイッチがあるばかり。

現代のクルマらしくステアリングホイールには各種スイッチがあって、おおよそのことはそれで操作可能だ。あとはセンターディスプレイをタッチして操作する。またエアコンの温度管理やナビの縮尺などをスマホ感覚でスワイプさせて操作するスライダースイッチもある。特徴的なのはATセレクターレバー。センターコンソールに左手で握るサイズのレバーはなく、親指と人差指でつまむ小さなレバーがあって、それを前後させてD、N、Rを選ぶ。Pを選ぶには独立したスイッチを押す。バイ・ワイヤー式のため、例えば車庫入れ時などに低速で前進中にRに入れてもOK。ちゃんと停車してからRに入る。

インテリアほどではないが、エクステリアも新たな装いを得た。サイズは全長4295mm、全幅1790mm、全高1475mm、ホイールベース2620mm。従来型よりも26mm長くなって、36mm低くなった。LEDによって小型化されたヘッドランプユニットのおかげでフロントマスクは精悍さを増し、やや強面に。シルエットは典型的な5ドアハッチバックだが、いかにもエアロダイナミクスを意識した流麗なスタイリングとなった。実際、空気抵抗係数は0.3から0.275へと向上した。リアスタイルに特筆すべき点はないが、スッキリしている。中央のエンブレムの真下に「GOLF」のロゴが置かれた。近頃の流行りだ。

日本仕様は当面2種類のエンジンをラインアップする。1.0L 直3ターボ(最高出力110ps、最大トルク200Nm)と1.5L 直4ターボ(同150ps、同250Nm)。いずれも7速DSG(デュアルクラッチ・トランスミッション)との組み合わせ。通常のオルターネーターに代えて48V電源システムを用いたベルト駆動式スタータージェネレーターが備わる、いわゆるMHEV(マイルドハイブリッド)だ。減速エネルギーを電力に変えて48Vリチウムイオン・バッテリーに蓄え、その電力を12Vの電装品用バッテリーに供給するほか、発進時の駆動アシストにも用いる。電動化を推進する欧州車がこぞって使うシステムだ。その流れをつくったフォルクスワーゲンが採用しないわけにいかない。

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