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新型カイエン海外試乗 ポルシェらしさはあるか

8速ATと4WDシステム

軽量化とともに燃費に効くのが3.6リッターのV6ガソリン車以外の全車で採用した新8速ティプトロニックS。レクサスLS460用を改良したアイシン製の8速ATの採用の効果は大で、7速と8速はオーバードライブおよび低燃費走行用のギアと割り切っている。これが特に高速域で燃費を大幅に削減するという。

4WDシステムは新しいPTM(ポルシェ・トラクション・マネージメントシステム)を採用するが、ここでも33kgと地道な軽量化を図った。しかもこの軽量化、先代にあったリダクションギアを廃した結果だが、それでもオフロードで妥協のない性能を手に入れた。特にカイエン/カイエンS/カイエン・ターボが採用するPTMは電子制御のアクティブ4WDで、サーキット同乗走行で後輪駆動を思わせるほどノーズが鋭く入る一方、オフロードでは「市販のカイエンでこんな走り絶対にしない!」レベルでのトラクションの強力さを披露した。

これにはオン/オフを問わずに高い能力を発揮するオプションのPTVplus(ポルシェ・トルクベクトリング・プラス)によるところも大きい。後輪への駆動力可変配分機能と電子制御リアディファレンシャルを用い、オンではコーナーイン側にブレーキをかけアウト側に大きな駆動力を配分して回頭性を高め、オフでは専用プログラムで後輪がトラクションを失うのを防ぐわけだ。

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