新型レンジローバー イヴォークは見た目キープも中身を一新。48Vマイルドハイブリッドは好き嫌いが分かれそう
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:菊池 貴之
一見すると、2代目は上屋を取り換えただけのスキンチェンジか……と錯覚しそうだが、そうではない。初代より20mm長くなったホイールベースからも分かるように、今後の電動化を想定したプラットフォームから新開発で“先代からの流用部品はドアヒンジのみ”と豪語する。
その新開発プラットフォームの恩恵は走り出す前から明らかで、後席空間はヒザまわりも頭上も初代より明らかに広くなり、高いベルトラインによる閉所感こそ相変わらずだが、身長175cm級ならアシが組めるほどだ。荷室も5名乗車の通常時で16リッター拡大という数字を見ずとも、ひと目で広く使いやすくなったことが分かる。
ジャガー・ランドローバーでは、このイヴォークにディスカバリースポーツやジャガーEペイスという兄弟車を加えて、BMW X3やアウディQ3、メルセデスGLCクラス、ボルボXC60、レクサスNX、アルファロメオ・ステルヴィオ……といった競合車に全方位的に対抗するのが基本戦略だ。質実剛健なアウトドア派をディスカバリースポーツが、スポーツカーはだしのオンロード性能を重視するエンスージァストをEペイスが担当するのが基本で、イヴォークはいわばデザインコンシャス層やラグジュアリー派を担当するわけだ。
実際、新型イヴォークの高級感と質感表現は現時点では群を抜いた感がある。とくにインテリアの質感は上級のヴェラールにも匹敵するほどで、伝統的なレザーやウッド仕様も選べるのだが、シルクを思わせる滑らかな肌触りとジャージのような高い伸縮性が融合した標準のシート素材(植物のユーカリ由来の新繊維だそうだ)や、メーターや中央ディスプレイ、そしてセンターコンソールまでタッチパネル式で統一されたコントロール類も、なんともモダンな調度品だ(使いやすいかどうかはまた別問題だけど)。これなら数ある高級DセグメントSUVのなかで“インテリアが気に入ったから”とイヴォークに即決する人がいても不思議ではない。
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