XVを買い替え目線で300km試乗。感じたスバルの真面目さゆえのジレンマ
掲載 更新 carview! 写真:編集部 4
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運転席に収まると、当然ながらそこから見える風景は細かいステッチやパネルの色などが違えど、まんまインプレッサ。しかし、シートから見える外の景色は最低地上高が70mm上がった分だけ、見晴らしが良くなっていて、Aピラー付け根の三角窓など、元々の視界の広さがさらに際立ちます。
内装を見ていくと、見た目の質感は満足できるものですが、使いやすくオーソドックスなデザインのインテリアは、もう少しコンパクトSUVらしい遊び心があってもいいかもと思ってしまいました。もちろん、インプレッサの内装と大きく差別化できない事情はあるでしょうし、真面目なスバルらしいという見方もあると思います。
ラゲッジ容量は元々がハッチバックのため通常時385リッターと控えめな数値ですが、開口部が広くスクエアな形状なので使いやすそう。6:4分割可倒式の後席背もたれを両方倒せば、フレームサイズが大きなロードバイクでもタイヤを外せば横置きで積載可能と思われます。荷室高が最大722mmとSUVとしては低めなので、高さのある荷物を積むケースが多い場合は、実際にチェックしてみる必要がありそうです。
信号停止からアクセルを踏んでスタートすると、まずエンジン回転が上がって、後から速度がついてきます。そう、XVのトランスミッションはCVTなのです。完全に個人の好みの領域ですが、この加速時におけるCVT独特の感覚には最後まで慣れることができず、購入する際のネックになりそうな予感。また、154ps/196Nmの2.0リッターエンジンは、スバルの水平対向エンジンに対する勝手な思い込み(WRC的な)を差っ引いても、特にトルクをもう少し感じさせてほしいと思ってしまいました。
しばらく都内を流した後は、高速道路の中央自動車道に乗って、河口湖方面に向かいます。高速道路をスイスイ通過して、河口湖インターを降り、速度域の低い狭めのワインディングロードに向かったのですが、その道中感じたのが安定した乗り心地。最低地上高を上げたせいで、乗り心地に関しては後ろ向きな印象があったのですが、これがなんとも具合いがいいのです。
減衰力うんぬんを語るのは領分ではありませんが、生粋のSUVモデルに比べて、重心が低いハッチバックベースの上屋が好影響を及ぼしているのではと推測しつつも、足がきちんと動いている印象があり、これがSGPの恩恵なのでしょうか。街中も高速道路も不満を感じることのない快適な乗り心地でした。
また、腰痛持ちの編集ですが、300km走った後も腰痛は発生せず、ポジション含めて、シートの出来もなかなかではないかと思った次第。しかし、本音としてはオプションの本革シートではなく、素のファブリックシートで、試してみたかったところです。
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