新型クラウン試乗。アスリート、ロイヤル、HV
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
さらに今回はまだナンバーがついていないハイブリッドを、FSWの構内で走らせることができた。
今回のクラウンハイブリッドは、これまでの6気筒から4気に変更され、価格も重量も軽くなったが、性能は以前よりも遥かに向上し、燃費も23.2km/Lと相当に良くなった。
先代より200kg軽くなったが、通常のクラウンと比べると走りに関してはやはり重さを感じる。特にロイヤルのシャシーとの組み合わせでは、もう少しボディの動きを抑えてほしいと感じるのが正直なところ。その意味ではアスリートのしっかりした乗り味の方が、ハイブリッドとの親和性が良いように感じたのだった。
こんな具合で走りに関しては、細かな部分に不満はあるけれどまずまずの印象。ただ残念なのは今回のモデル、それなりに装備しているにも関わらず、先進性や安全性があまり感じられないこと。
例えばガソリン車では未だアイドリングストップがなかったり(そして燃費性能が低かったり)するし、この時代にあっても自動ブレーキ等を積極的には謳っていない。
もちろんここにはトヨタとしての思想や哲学があり、それに沿っているのは承知だが、やはりユーザーのニーズが強いのも承知のはず。何かしらの答えやアクションはしてしかるべきだと僕は思う。
なにせクラウンは日本を代表するサルーンであるはずだし、なにせトヨタは日本を代表する世界のトッップメーカーである。そう思うと早急な対応はマスト。事実、販売の現場でもこの辺りの装備や謳い方は、そのクルマにおける商品性として絶対に必要な要素のはずだ。今回のクラウンは先代、先々代よりも初期受注が多いが、僕はそれに満足している場合ではないと思う。装備や謳い文句次第ではもっと積み上げることができたのではないだろうか?
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