若者も注目するアメ車の“異世界”。「ジープ ラングラー」大幅値下げ戦略と日本で人気上昇の背景
掲載 更新 carview! 文:編集部 125
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その背景がここ数年の日本市場におけるラングラーの販売好調。ステランティスジャパンの打越社長自ら「非常に売れている」と豪語するだけあって、2023年も4000台超えとなっているのだとか。
一見大げさなようにも見えますが、ラングラーの売り上げが1位アメリカ、2位カナダ、3位中国、4位日本とくれば、斜めな感じで読まれていたユーザーもおおっとなるのではないでしょうか。ある意味“アメ車の化石”的なクロカンSUVが、荒野が広がるわけでもない島国日本でこれほど売れているというのは意味深です。
>>フォトギャラリーでラングラー北米モデル@荒野の公式フォトを見る(後半に収録)
2020年ぐらいからは若者も注目。考えてみれば自己表現のツールとしてラングラーのようにストレートなデザインのSUVはそうそうないわけで、従来のクルマ界にあった「アメ車でもその道の通が選ぶ筋金入りの硬派モデルで、素人が気軽に手を出していいクルマでは(以下略)」的なイメージが、特に若年世代では、ここ10年ぐらいで180度ぐらい転倒している可能性もあります。
とあるZ世代(18~27歳)を対象にしたSUV人気調査では、1位「ハリアー」、2位「ヤリスクロス」、3位「CX-5」、4位「RAV4」、5位「ヴェゼル」、6位「ランドクルーザー」、7位「ライズ」の国産有名どころに続き、ラングラーが8位にランクイン。知る人ぞ知る的なイメージとは裏腹に輸入車でナンバーワン、「C-HR」や「エクストレイル」をも上回るという結果が出たそう。
平均購入年齢も43歳と国産SUV平均の52歳よりだいぶ若く、800万円超えの高額モデルであることを考えると異例とも言え、このポテンシャルからステランティスジャパンがハードコアなユーザー層、アウトドアやキャンプ好きといった層だけでなく、トレンドに敏感な男女に広くリーチできそうな手ごたえを感じているのも無理はありません。
こうして本格クロカンSUVがライフスタイルアイテム化する傾向は、新型「ディフェンダー」の成功や、「ランドクルーザープラド」後継としてプレミアム化を果たした新型「ランドクルーザー 250」の人気爆発ぶりにも相通じるところがありそう。
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また、自動車史に残るアイコニックな存在感で人気を博したオリジナル「Mini」が、モデル最終期(2000年生産終了)は特に日本で売れたというエピソードにも、クラシックかつ本物感のあるアイテムに強い憧れを抱く、日本人ならではのブランド意識を感じることができるかもしれません。
ステランティスジャパンのプレゼンを聞いた担当も、「そういえば最近、近所でラングラーを見かける機会は増えたかも」と思った次第。長年身近にあるようでなかなか浸透しなかった「アメ車」が、空前の世界的SUVブームを背景にラングラーからブレークしつつあるのかもしれません。というわけで今後のジープブランドやアメ車の動向、そして第二のラングラーの出現にも注目であります!
(終わり)
写真:ステランティス、編集部
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