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プジョー208GTi。心躍る、とても罪深い存在

あの頃からしたら夢のような動力性能

205GTiと208GTiで構成メカニズムの違いを比べると、とても興味深い。搭載されるエンジン排気量は奇しくも同じ1.6L。しかし当時のそれはSOHCで115ps、それが今ではDOHCでターボもついて実に200psを誇る。そして組み合わせられるマニュアルトランスミッションは5速から6速へ。装着されるタイヤは14インチから16インチへと2インチしかアップしていないが、タイヤの性能の進化とシャシーの進化を併せると、その差は比べるまでもなく大きい。

車両重量は205GTiが800kg台後半だったのに対して、いまや208GTiは1200kg台にまで達している。しかしパワーウェイトレシオは約7.5kg/psだったものが6.0kg/psとなったのだからパフォーマンスの向上は圧倒的。時代が変わってクルマの性能は進化し、ホットハッチが僕らにもたらす楽しさ気持ち良さもレベルが相当にあがった。

動力性能は、あの頃からしたら夢のようだ。0-100km/h加速6.8秒は、確実に"速い"と感じるレベル。僕らはもっと速いスポーツカーを知っているけれど、それでも208GTiは速い部類に入る。2.0Lで200psを発生する86&BRZよりも速いのだ。

ただその速さはエンジンを回して手に入れるというより、低速からの太いトルクで速度を高めていく現代的なタイプ。高揚感は昔のエンジンほどではないが、速さは圧倒的だ。太いトルクをつないで、アッという間に高い速度に達する。

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