大胆変化した新型X-TRAILの走りをテスト
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:石井 昌道/写真:篠原 晃一
見た目はキャラチェンジしたが、タフギアとしての本質は継承しつつクロスオーバー系の領域まで踏み込んだというのが新型エクストレイルの立ち位置。オンデマンド式4WDながら後輪のトルクを司るクラッチを任意にコントロールするアクティブ式とし、高い悪路走破性を誇ってきたALL MODE4×4-iは継承。ロードクリアランスも従来とほぼ同等を確保している。日本向けは防水シートや防水フロアといったアウトドア派が喜ぶ装備を進化させたカタチで特別に用意し、カタログも雪道や山を駆け巡るイメージでまとめている。従来モデルが好きだったユーザーにも安心して乗り換えてもらえるよう配慮しているのだ。
それでいて一台の乗用車として見た場合、進化している点は多い。従来に比べると全長5mm、全幅30mmとボディサイズはわずかに拡大されているが、ホイールベースは75mmも延長されて居住性は大幅進化。後席はレッグルームが90mmも広がり7人乗りの設定も可能になった。インテリアの質感が劇的に向上したのもトピックスだろう。直線基調から滑らかな曲線構成へと変わっただけではなく、ピアノブラックのパネルやシルバー加飾が効果的に使われて見た目や触感も良くなった。
走らせてみても、インテリアの質感向上は実感できる。従来モデルは内装の建て付けが悪かったのか、カタカタ・ギシギシと室内がきしむのが気になったものだが、それが綺麗サッパリと消え失せている。エンジンルームの吸音材やリアホイールハウスのライナーなどで外部からのノイズ侵入も阻止され、快適な乗用車らしい静粛性を身につけているのだ。
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