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高速道路120km/h化は日本人の運転常識の根本的な転換を突きつけている

モラルとルールへの理解があれば日本人にもできる

先日、とある大手新聞社のWebサイトに、「トラックはスピードが出ないのだから、(追い越し車線をノロノロ走ることを)乗用車のドライバーには理解して欲しい」というトラック運転手のコメントが紹介されていたが、それではダメで、後続車が先行車に気を配るのと同じぐらいの慎重さをもって、先行車は後続車に気を配ることが必要だ。そして速いクルマがくるようなら、追い越し車線への進路変更はしない。きたらすぐに進路を譲る。そういった運転が求められる。ゆっくり走る=安全運転=善。速く走る=危険運転=悪。そんな価値観に縛られていたら、いつまで経っても実践的な安全は手に入らない。

他に例を見ない速度無制限のアウトバーン。しかし道路構造は日本の高速道路とさほど変わらない。夜間照明などは日本の高速道路の方が充実しているぐらいだ。では何が違いを生みだしているのかというと、そこを走っているドライバーたちである。アウトバーンを走って痛感するのは、高速道路を安全かつ有効に利用するためのルールの大切さを、ドイツ人ほど深く正確に理解している国民はいないということだ。これは、速度無制限という他に例のない緊張感が生みだしたものだと僕は捉えている。

たしかに速度を落とせばセーフティーマージンは大きくなるが、その一方で、低すぎる制限速度がドライバーの緊張感を削ぎ、注意を散漫にさせているとは考えられないだろうか。トンネル内でのタイヤ交換や、道路上で行われる事故当事者の話し合い、すり減ったタイヤの使用、車間を極端につめる煽り運転など、ドイツではちょっと考えられないようなシーンが日本の高速道路ではよくみられる。これらは、緊張感の欠如がもたらす危険の典型例である。

いまどきのクルマなら、110km/hはもちろん、120km/hになっても必要以上の緊張を強いられることはない。必要なのは、速度差による事故を防ぐ運転のモラルでありルールである。ドイツ人のように高度なモラルで高速移動を手にするか、緊張感のないダラダラした状態のまま低速走行に甘んじるか。僕なら迷わず前者を選ぶ。と同時に、ドイツ人ができているのだから日本人にだってできるはずだとも信じている。

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