豊田社長自ら「これじゃダメ」と開発を止める。モータースポーツの現場でGRカローラが手に入れた“野性味”とは
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹 287
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:小林 俊樹 287
大衆車の代表であるカローラに、GRヤリスのパワートレインを載せたスポーツカーを作る。それがGRカローラ開発のスタート地点である。RZの主なスペックは以下の通り。括弧内の数値はGRヤリスとの差である。
全長×全幅×全高=4410(+415)×1850(+45)×1455(±0)mm
ホイールベース=2640(+80)mm
車両重量:1470(+190)kg
エンジン:1.6L 直列3気筒ターボ
最高出力:304ps/6500rpm(+32ps)
最大トルク:370Nm/3000-5550rpm(±0Nm)
駆動方式:4WD(GR-FOUR)
坂本CEによると、開発初期はGRヤリスと同じエンジンでテストしていたが、開発に携わったスーパーフォーミュラチャンピオンの石浦宏明選手や、全日本ラリーで活躍する勝田範彦選手からは「パワーがない」とダメ出し。終には豊田社長自ら「これじゃダメ。ゼロベースで考えろ」と開発にストップをかけた。GRヤリスと比べ大きく重いため、パワー不足を感じるのも無理はない。
坂本CEに手を差し伸べたのがエンジン開発主査の山成氏だ。山成氏は、スーパー耐久シリーズ(以下:S耐)で”水素カローラ”の開発にも携わっており、レース現場で豊田社長から「日々性能を上げなさい。それを繰り返すことがもっといいクルマ作りに繋がる」と教えられていた。
「企画段階で、GRヤリスと同じ馬力で出すと決めていた。今までのトヨタならこのままで出そうよ、で終わっていた(山成氏)」
坂本CEから相談をもらった時点で、S耐を走っていたGRヤリスは304ps/400Nmを達成しており、レースを戦う上で量産したらどの部品が壊れるかもわかっていた。そのような背景もあり、304psスペックのエンジンを搭載することができたという。GRカローラが”野性味”を手にした瞬間だ。TGRのレース活動は、クルマだけでなくエンジニアのマインドの”カイゼン”にも効果があったのかもしれない。
「2021年のS耐は304ps仕様のカローラで戦っていた。軽量化技術やパーツの信頼性、ノウハウをフィードバックし、表向きは水素カローラ、裏ではGRカローラの開発を並行して行っていた(坂本CE)」
奇しくも今週末はS耐の富士24時間耐久レース。ちょうど1年前に水素カローラがデビューし、このタイミングでGRカローラが発表されるのは偶然ではなく必然なのである。
>>次のページ やれることは何でもやる
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
旧ビッグモーター、車両の修理不正もビッグに8万件、補償総額数十億円も[新聞ウォッチ]
フェルスタッペンとのタイトル争いは“敗北濃厚”も……今季の戦いで自信深めたノリス「優勝争いに必要なものを持っていると言えるようになった」
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
これはクセスゴ!! オーナー自作多数のホンダ「CT125・ハンターカブ」カスタム発見!!
[15秒でわかる]アキュラ『ADX』新型…内外装はスポーティかつ高級な印象に
アルピーヌは東京オートサロン2025で3台のA110を披露
WRCラリージャパン2024が開幕、4日間の熱い戦い トヨタ逆転優勝なるか
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
【3分でわかるモデル解説】なんとなくMINIがほしいけど、どれを買えばいいか迷ってしまう初心者へ
【クセ強だけど懐かしい】光岡、55周年記念車「M55ゼロ・エディション」発売。100台限定…ベースはあの車
「売れる車がない」なんて言わせない! 北米日産の大型SUV「アルマダ PRO-4X」が魅力的…価格も発表
新型「ティグアン」正式発売で注目集まる豪華装備とお値打ち度。世代遅れの兄弟「Q3」よりお買い得
メルセデスAMG「A45」に“最後の限定車”登場。2.0Lターボは421馬力も…価格は1000万円超え!!
ホンダの高級ブランドが新型SUV「ADX」を発表。クセ強め“アメリカン顔”の衝撃や背景とは?
北米レクサスが販売する3列SUV「TX」は何モノ!? “LBX顔”で実質650万円~…25年モデルに進化
【アルファード/ヴェルファイアはイヤ!】そんな人の選択肢になるかもしれない高級ミニバン「Vクラス」はどんなクルマなのか?
新たな仲間募集、JAFの給水素+給電カー、新型GR86の方向性…S耐最終戦で見えたトヨタと水素の現在地
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!