ボルボ「S60」PHEV試乗。高めの価格をボルボの魅力で埋められるか?
掲載 更新 carview! 写真:篠原 晃一 23
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さて、このクルマのハイライトである「ツインエンジン」の走りはどうなのでしょうか。センターコンソールにあるキラキラとしたイグニッションスイッチを右にひねってON、アクセルを踏み込みます。エンジンはかからず、モーターのみで走行開始します。一般的なハイブリッド車よりも大きなバッテリーを搭載しているので、モーターのみでの走行時間は長く、カタログ上では45km走行可能としています。実際に街中で試乗中、ドライブモードを切り替えなければ(パワーモードでは強制的にエンジンが始動する)エンジンがかかることはありませんでした。
モーターの加速感は充分で、アクセルのツキが良くモーター走行のみでもグイグイ加速します。ドライブモードを「パワー」にするとエンジンとモーターが協調し、その加速感はスポーツセダンと言えるほど力強いもので、物足りなさを感じることは無さそうです。
乗り味は以前試乗したワゴンボディのV60ツインエンジンで感じたがっしりとしてスポーティーなものとは違う、しっとりとして角の丸い優しいもの。ステアリングフィールは素直で、コーナーでは鼻先軽く気持ちよく回頭します。さらに直進安定性も良好で、全方位でバランスが取れていると感じました。先に発売された2019年モデルのV60ツインエンジンで感じたやや癖のあるブレーキフィールも、2020年モデルから採用された新しいブレーキバイワイヤシステムのおかげでコントロールがしやすくなっています。
見た目良し、乗って良しの「S60 T6 ツインエンジン AWD インスクリプション」ですが、価格は779万円とお安くはありません。同じPHEVとなるメルセデス・ベンツ「C 350e アヴァンギャルド」は679万円、BMW「3シリーズ 330e」は667万円と、約100万円の差があります。装備を見ると先進安全機能含めてそこまで大差は無いようで、この価格差をボルボの魅力で埋められるのか、今後のセールスが気になるところです。
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