フィエスタ速攻試乗、懐が深いウォームハッチ
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:中野 英幸
ワールドカーのフィエスタだが、設計開発の中心は欧州拠点。だから、なんだかんだいっても、その乗り味はやはり欧州車の味わい。ちなみにフィエスタはタイでも生産されるが、最新鋭パワートレーンを積む日本仕様はドイツからやってくる。
先代の改良型といってもいいプラットフォームはパッケージなどに多少の古さを感じさせるところもあり、2490mmというホイールベースは昨今のBセグメントとしては短めだ。よって、後席空間も現代のコンパクトカーとしてはミニマムなのだが、かわりにグイッと手前まで引ける調整代の大きいテレスコピック調整や、右ハンドルでも不満のないペダル配置と実用的なフットレスト、きちんと右側にあるブレーキマスターシリンダーなど、ドライバーズカーとしてはさすがのデキ。
わずかに前傾したロール軸で前輪をガッチリと接地させて、ノーズがグイグイ切れ込んでいくフットワークは、いわば古典的なスポーティFFのそれ。ロール量は大きめなのだが、そこからフワリフワリと柔らかに上下しながらも、タイヤは路面に吸いついたまま。新しさはないんだけど実力は高く、追い込むほどに昔を知る旧式のエンスーはニヤリとするタイプ。低速域のパワステがちょっと軽すぎることをのぞけば、見事な調律である。
ただ、ステアリングのレスポンスや正確性、接地感はさすがの美味であるもの、どこかザラッとした乗り心地はハンコック製スポーツタイヤの影響もあるかもしれないが、こういうザックリとしているけど頼もしい手応えは、(いい意味で)フォードの安グルマ伝統の味わいでもある。コーナーを突き刺すような鋭さはないものの、フトコロが深い"ウォームハッチ"である。
これに加えて内外装の質感も新しさはないが、非常に高い。細かなメッキパーツの仕立ても上質だ。冷静に考えれば229万円でも個人的に割高とは思わないが、本来なら少し装備レベルを落として200万円以下の戦略グレードも用意できれば理想の商品企画になるだろう。ただ、昨年の世界でいちばん売れたクルマがフォーカスであり、このフィエスタも6番目……とはいっても、日本でのフォードはあくまでカルトカーである。バリエーションが少なく、しかも利益率の高い高級グレードが優先されるのは仕方ない。少なくとも欧州屈指の実力派コンパクトが、こうして上陸してくれただけで、私は嬉しい。
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