次期911カレラのプロトに同乗試乗。ダウンサイジングターボ採用か？

ついに911もダウン・サイジングターボに？

さて、ここに並んだ4台の911プロトタイプだが、その比較的軽いカモフラージュから分かるように、ボディに大きな変更を伴うビッグモデルチェンジではなさそうである。しかし、そのリアには重大な秘密が隠されているのだ。

自動車業界ではすでに何年も前から話題になっているのが、2020年から欧州で各メーカーに実施を求められている、新車一台当たりの二酸化炭素平均排出量を95g/km以下に押さえると言う規制問題である。このため欧州メーカーはダウン・サイジング＋ターボという公式で対策を取り始めている。すなわちスポーツカーといえども大排気量エンジンから巨大なパワーを生み出すと言う図式は通用しなくなる時代がやってくるのだ。

すでにメルセデス・ベンツAMGは、伝統とも言えるスタンダード・アスピレーションの6.3リッターV8エンジンに換えて、4リッターのビターボV8を主力パワープラントとすることを決定している。間もなくアウディも追従するだろう。そしてポルシェ、とくに911カレラはどうなるのだろうか？　もちろん、開発陣はすでにその準備を終え、最終段階に来ている。その回答が私の前に並んだ4台のプロトタイプである。