次期911カレラのプロトに同乗試乗。ダウンサイジングターボ採用か？

エンジンレスポンスを変化させる4つのドライブモードを設定

そこで開発チームが考えだしたのがSRBである。ステアリングコラムから伸びているスポーツ・レスポンス・ボタンと名付けられたシステムはO（ノーマル）、S（スポーツ）、S＋（スポーツプラス）、そしてI（インディヴィジュアル）の4つのプログラムをドライバーが選択することができる。たとえばS＋ではエンジンはスロットルのミリ単位の動きに対応して素晴らしい吹け上がりで反応する。

これならばアッハライトナーはカレラに相応しい性能が得られると確信するに違いない。さらに911カレラは類い稀なオールラウンド・スポーツカーであり、それを実証するには当然のことながら様々な条件でのテストが必要となる。そのためにポルシェ911開発チームはわざわざ南半球までやってきたのである。

チームの中には前述のアッハライトナーの他にシャーシのエキスパート、ダイナミック性能を検証するDr.マンフレッド・ハーラー、そして今回はマルチメディア担当のマチアス・ヴォルヒも参加している。つまりネクスト911カレラにはVWグループと同じレベルのコネクティビティ・パフォーマンスとインターフェイスが用意されるということになる。