【ただいま新型セリカ開発中】当時のヒット映画にも登場した伝説のラリーカー「GT-FOUR」ってどんなクルマ？

トヨタ GR86

美しきラリーマシンの再来を願う

現在のWRCでもトヨタは「GRヤリス」で参戦。2024年も年間チャンピオンを獲得し、2025年シーズンも韓国のヒョンデやフォードと熾烈なバトルを繰り広げている。トヨタの勝利の方程式を築いたのがセリカ GT-FOURだった。日本車の歴史に残る名車だ。

初代セリカ GT-FOURと、現在のWRC戦士、GRヤリスを比較すると、大きく違うのがボディサイズ。GRヤリスは、コンパクトで戦闘力に優れるパッケージングを当初から計算している。

対してセリカの全長はふた回りほど大柄。現役当時もライバルのランチア「デルタ HFインテグラーレ」、スバル「インプレッサ WRX」、三菱「ランサー エボリューション」などと比較して、そのサイズが不利な点として指摘されていた。

だがセリカ GT-FOURは、スペシャルティなクーペフォルムに価値があったように思う。「速いクルマは、美しくなければならない」という美意識を感じるのだ。GRヤリスが不細工とはいわないが、セリカは文句なくスタイリッシュだ。

当時のヒット映画「私をスキーに連れてって」に登場し、劇中で大活躍するセリカ GT-FOURを見て、刺激を受けた人も多かったはず。

トヨタは現在、新世代のセリカを開発中と聞く。その最高性能版としてセリカ GT-FOURの復活を期待したい。ちなみに当時のセリカ GT-FOURは、ワインディングでポルシェやフェラーリ以上の安心感と速さが味わえた。次世代型もそのキャラクターの継承を望む。

（終わり）

（写真：トヨタ、三菱、スバル）