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新型アウディA3スポーツバックに先行試乗。ゴルフより硬目だがアウディらしい走りやマイルドHVのパワー感がある

ゴルフよりワイド&ローだが荷室はやや小さめ

「アウディ A3」は“プレミアムコンパクト”として1996年に登場した。後にこのセグメントには「BMW 1シリーズ」(2004年)や「メルセデス・ベンツ Aクラス」(W168:1997年、W176:2012年)が登場するが、A3は「VW ゴルフ」と共通プラットフォーム(PQ34)を使用することによって、1シリーズやAクラスよりも安く提供できたので、財布が軽いが背伸びをしたい若者に受けたのが成功に繋がったのだ。以来500万台が生産され、2012年から販売されている3世代目に代わって、今回フルモデルチェンジを受けた4世代目が誕生した。

試乗会が行われたのはスペインの観光地グラナダで、まだコロナウイルス拡散の一歩手前であった。チャーター機で空港に降り立つとA3スポーツバックが我々ジャーナリストを待ち受けていた。

開発コード「8Y」と呼ばれる新型A3スポーツバックは、先に発表されたゴルフ8と同じ「MQB Evo」プラットフォームが採用されているが、ボディサイズは全長4343mm、全幅は1816mm、全高1449mm、ホイールベース2636mmと、新型ゴルフよりも59mm長く、37mm幅広く、42mm低い。すなわちプロポーションはスポーティで格好良い。その代わりトランクスペースは380~1200Lとわずかに小さい。

エクステリアデザインはデジタルデザインと名付けられた破線デイドライビングライトをもったLEDヘッドライト、ボンネットと切り離され、さらに大型化された三次元シングルフレームグリルが一層の存在感を放ち、その左右下ではクロームの開口部を持つエアインテークがスポーティなアクセントとなっている。リアは同じモチーフの鋭利な矢尻のようなリアコンビネーションライトが印象的だ。

12.3インチ(オプション、標準は10.5インチ)のコックピットのデジタル表示はゴルフよりもモダンでスポーティなアウディ独自のデザイン。第3世代のMIB(モジュラー インフォテインメント システム)は現在ではほぼ常識となっている音声コントロールはもちろん、最新のコネクティビティやCar-to-X機能を装備している。

ダッシュボードやコンソール周りに使用されている素材もゴルフ8よりも吟味されたもので、ハードプラスチックは見当たらない。ホールド性に優れたクロス張りシートの表皮は45本のペットボトルをリサイクルしたものだが、見た目も、触っても、安っぽさは全く感じられない。

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