S63AMG海外試乗記 ノーマルS並みに快適
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:メルセデス・ベンツ日本
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:メルセデス・ベンツ日本
"路上の王様"。
新型メルセデス・ベンツ Sクラスには、そんな表現が最も相応しい。世の中の自動車の理想とする要素をほぼ全て手に入れており、ドライバーはその要素を任意ですぐに選び使うことができる…そんな風に言い切っても良いのではないか? と思えるほど、圧倒的な1台であった。しかも今回試乗したのは、新型Sクラスの中では最もスポーティな部類のS63AMGである、というところもポイントだ。
聞くところによれば新型Sクラスには今後、スーパーロングが用意されるというし、さらにはマイバッハ級のグレードの存在も噂される。そして当然、さらに上級なS65AMGも控えているだろう。その意味で今回のS63AMGは、まだ進化の途中の1台ともいえる。なのに"路上の王様"であり、ため息が漏れる。そう考えると新型Sクラス、良い意味でこの先が思い遣られるわけだ。
そもそも新型SクラスはAMG云々以前に、一気に垢抜けた感がある。従来のドイツ的な威厳は反面、デザイン的にやや野暮ったい感覚があったが(だからメルセデスが好きという意見もあるが)、今回の新型Sクラスは実にキレ味の良いセンス溢れるデザインを纏っている。この辺りはデザインのとりまとめを、先日来日もしたゴードン・ワグナーが取り仕切っているからに違いない。氏と直接言葉を交わしたことはないが、氏はこれまでのメルセデス・ベンツのデザインにはなかったモノを採り込むことに成功したように思える。それが何かは別の機会に語るとして、特にインテリアの革新には目を見張る。
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