異例の大改良でプレミアム領域に迫った新アテンザ。その背景も気になる
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:望月 浩彦
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:望月 浩彦
いやはや、驚いた。今回のアテンザの大幅商品改良にマツダが投じた資金は、「CX-5」のフルモデルチェンジに要した資金を上回るという。改良ポイントは無数にあるが、象徴的なのはフロアパネルの板厚アップだ。従来0.6mmだった厚みを一気に1mmまで増した。最近のマツダは「作りっぱなし」ではなく、商品を着実に改良し育てていく手法をとっているから、ある程度のことなら驚かない。「CX-3」も先日の商品改良でドアアウターパネルの板厚を0.65mmから0.7mmに増してきた。しかし0.05mmアップと0.4mmアップでは桁が違う。0.05mm増なら同じ金型を使えるし、コストと重量の増加も微々たるものだ。しかし0.4mm増ともなるとコストも重量も跳ね上がるし、数千万円はするプレス機の金型も作り直す必要がある。また、今回は投資が嵩むインテリアの大物パーツにも改良の手を加えている。結果として、CX-5のフルモデルチェンジより高く付く商品改良になったというわけだ。
モデルライフの途中でこのような大規模な改良を加えるのは異例中の異例である。いったい何がマツダにそうさせたのか? 「フラッグシップの名に恥じない魅力を与えること」というのがマツダの説明だ。たしかにその通りなんだろうなと思う一方、どこか釈然としない。現行アテンザがデビューしたのは2012年。6年経ったのだから、そろそろフルモデルチェンジをしてもおかしくないし、これほどの投資をするのなら、いっそのことフルモデルチェンジしてしまってもよかったのに? とも思える。
ここから先は僕の推測だが、マツダにはアテンザをいまこのタイミングでフルモデルチェンジできない事情があったのではないか。いまフルモデルチェンジをしたら最低でも5~6年は作り続ける必要がある。そうなると、2020年頃と噂される直6エンジン搭載の新型FRセダン(次期アテンザ?)とバッティングしてしまう。現段階においてFRセダンの開発は噂に過ぎないが、今回のアテンザの常識破りの大幅改良によって、噂の信憑性はますます高まったと言っていいだろう。
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
クルマとしちゃ魅力しかないけど「ぶっ壊れて当然」な中古輸入車……はやっぱりある! 覚悟をもって買いたいモデル3台
この時代でも「粘土」が重要! ホンダのデザイナーが語るカーデザイン現場の「デジタル」と「アナログ」の協調
クルマに影響ないの?「エアコン内部にプシュー!」な消臭剤 奥に粉が溜まったりしないのか 車内臭の”最終兵器”どう使う
てっぺんには黄金の龍! ピンクの電飾にタケヤリもヤバイ! パンチ強すぎな霊柩車の中身とは? 【大阪オートメッセ2024】
トニー・レオン&ワン・イーボーの色気に圧倒される話題のスパイ・ノワール『無名』
B-SUV市場で勝つための変身…シトロエン『C3エアクロス』
アストンマーティンから新型のV12気筒ツインターボエンジンを市販モデルに搭載【公式動画】
アストンによる中国GPのアロンソペナルティ再審請求、FIAは却下。「新規性はあるが重要ではない」と判断を説明
レンジローバー・イヴォークの2025年モデルが日本での予約受注を開始。電動化の促進を狙ってPHEVモデルを大幅値下げ
軽でも「大人4人」寝れる? どこでも「車中泊」可能なクルマあった! 家族でも1人でも…!? 実は身近な「キャンピングカー」とは
一体どう直す? 気になるバイクシートの穴や擦れ
市販化の予定はなかった!? 2000GTの新車価格が238万円!!! 反響の大きさに後押しされ伝説に
ゴルフにMINIにメルセデスに…初めての輸入車で絶対に失敗しない“王道” 5台とその理由
【くらべてみた!】人気沸騰中の本格オフローダー「ランクル250」と「ディフェンダー」 どちらがお好み?
【セダン好き集合】北米新型「カムリ」本国価格発表 かっこよすぎ…日本でも売って欲しいぞ!
【実車を見てきた!】アウトドアなクラウン「ランドスケープ」新型展示イベントに登場!
【目からウロコ!】ランクル250が注文できなかった人へ、次の一手は何をするのがベスト?
【日本人は知らない】超高級車に超実用車! 成功が見えてきた新顔「アメリカンEV」の世界を紹介
【ついに乗ったぞ!】「ランクル250」オフロード試乗 プラドからの進化、300との違いを実感!
欧州高級ブランドより200万円は安そう! 夏発売「クラウンエステート」の絶妙な商品力に注目
高級ミニバン「LM」が苦戦!? “大本命”6人乗り1500万円“バージョンL”が5月に登場か