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清水和夫 プリウス解説 トヨタもホンダも間違い!

プリウスは本当にエコなのか?

エコかどかうかという質問は答えにくい。それぞれの自動車には色々な役割があるので一概には言えないのだ。例えば、アウトバーンを200km/hでクルージングするGTカーもあれば、大きなボディで道なき道を走破するSUVも必要だ。あるいはたくさんの人間や荷物を運ぶクルマも然り。

 つまり、プリウスというクルマがどんなコンセプトを持っているかが重要だ。日本では燃費性能がエコカーの重要な課題と思われているが、それは違う。どんなクルマも製造段階から利用段階まで、どの時点でも必ずエネルギーが使われる。したがって製造段階まで含めれば、環境に優しいクルマなど存在しないとも言える。いかに環境負荷を下げるかがポイントで、その精神はすべての自動車の共通の願いなのだ。

 プリウスをカローラやヴィッツの代役とするなら、環境負荷は極めて小さいから「エコカー」と呼べるが、それは「ハイブリッドだからエコカー」なわけではない。レクサスのLS600hはハイブリッド技術をパワーのために使っているからエコとは言えず、トランクを犠牲にしてまで開発したが、クルマ(高級車)としては未完成だ。

 さて、プリウスの環境負荷で注目したいのは燃費とエミッション(排ガスのクリーン度)が両立して低いこと。カタログ燃費 38km/Lは伊達ではない。

 いままでのプリウスは2代目でパフォーマンスが向上したとはいえ、まだ高速走行に難があった。その証拠に欧州ではプリウス人気は今ひとつであった。そこで3代目はエンジンの排気量を1.5リッターから1.8リッターに大きくするなどしてさらに走りを強化している。もちろん燃費性能を犠牲にすることなくである。

 バッテリーは25kWから27kWへ、モーターは50kWから60kWに進化しているが、モーターは低トルク・高回転(13900回転)とし大幅な小型化が可能となった。従来の回転数が6400 回転であることを考えるとモーター単体では大きな進化だ。システム全体のパフォーマンスは2代目の82kWから3代目100kWへと大幅に進化している。

 さらに排ガス還元システムでは「クールドEGR」が採用され、吸入空気が冷やされるので、よりたくさんの空気を吸うことができる。その結果、スロットルを開けるから、ポンピングロスを少なくできるのだ。さらに電動ウォーターポンプの採用や、熱回収システムを使うことで総合的な効率を高めている。もちろん軽量化や空気抵抗や転がり抵抗の低減も取り組んでいる。ユニークなのはソーラーパネルで発電する空調換気システムを実用化していること。

 こうして燃費と走りを強化した3代目プリウスが誕生し、欧州でも本格的な販売が始まった。

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