911 ターボ×911 GT3 最強サーキットテスト
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:中野 英幸
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その速さはもはや、神の領域への第一歩か? とすら思える。
ついさっき、最終コーナーを立ち上がったばかりなのに既にコントロールラインが流れ去っており、ストレートエンドに向かう下り勾配では加速というよりエンドに吸い込まれていく感覚。まるで違う次元へ行くかのようだ。
新しいポルシェ911ターボは、時間や距離といった概念までをも超越しそうなほど、速い。だから思わず、どんなエコカーよりも未来的じゃないか!? とすら思えてしまう。確かにトヨタ・プリウスは燃料をあまり使わない。日産LEAFは電気だけで走る。けれどもどちらも、これほどの速さは決して実現できない。911ターボは確かに燃料を使うが、その分“タイムマシン”や“どこでもドア”といった未来の道具に近い気がする。
もちろん、911ターボが生み出すその速さは、現実世界では今走っているようなサーキットか、ドイツのアウトバーンでしか体験できないだろう。しかし、それが“可能か否か”の差は果てしなくデカい。この速さをして、日常生活に不要な高性能と切り捨てるのはあまりに陳腐。可能性の追求をやめたなら、それこそクルマの時間は止まる、のだ。
しかもその速さは、現状のエコカーでは絶対生み出せていない対極の要素である“気持ち良さ”すら伴う。僕は決して速さと気持ち良さをイコールとは考えないが、911ターボはそれを両立する希有な存在でもある。
僕は思う。パワーを生み出すために使うソースは何だっていい。そんなもの、時代が変われば違っていくのが必然だ。そんなことより自動車に求められる本質は、いかに“自由に”移動できるか。いつでも、どこでも、誰とでも、そしてどこまでも。そんな移動を、その速さゆえに自身で“自在”に調節できる上に気持ちよくなれるなんて、なんと素晴らしいことか! つまりその速さに価値は確実にある。だから911ターボは、すげぇ、のだ。
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