911海外試乗記 第3弾 電動ステア&7MTは?
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:ポルシェジャパン
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カリフォルニアの道路はポリスの存在があちこちで目につき、ヨーロッパの公道のように速いペースで走るのが難しい。そこでポルシェはサンタバーバラ近郊の小規模な空港の一部を閉鎖して、991のハンドリングを心おきなく試せる舞台を設定していた。そこで僕はまずPDK仕様、次いでMT仕様の2台の991を走らせたが、いずれも場合も身のこなしは軽快で、フロントのトレッドを広げたことも効いてか、コーナーに進入する際の挙動は思いのほかにクイックなものだった。しかもPDCC=ポルシェダイナミックシャシーコントロールがロールを小さく抑え込むから、コーナリングの姿勢も安定している。
ただし、限界域における挙動には2台で明らかな違いがあった。PDKは電子制御のPTV Plusが作動することによって、ハードコーナリング中にスロットルを閉じた際の挙動変化が小さめに抑えられているのに対して、MT仕様は機械式LSDが作動するためテールの張り出しがPDKよりも激しい傾向にあった。ニュルブルクリンク北コースで、997カレラSより14秒も速い7分40秒というラップタイムを記録した991カレラSがMTではなくPDK仕様であるという事実は、この挙動の違いからも納得できた。
とはいえ、ポルシェ911というスポーツカーの魅力は限界特性だけで語り尽くせるものではない。そこで最後にひとつ、いい話を。海辺のサンタバーバラから内陸部目指して上がるワインディングロードでのこと、前にはアメリカを象徴する地元の大型ピックアップが決して速くないペースで走り、しかも片側1車線の道路は追い越し禁止である。
そのとき乗っていたのはMT仕様だったが、適度なコーナーとアップダウンの続く道を3速にいれたままピックアップのペースで流すことしばし。最初は欲求不満を感じたが、ふと気づいてみると、スローペースでも心地好いビートを奏でながら走る991カレラSにある種の快感を見い出している自分がいた。ゆっくり走っているときにもドライバーを退屈させないという昔からの911の魅力を、嬉しいことに991は備えていたのである。
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