トヨタ センチュリーの乗り心地はどうか。品格と配慮に満ちた国産最高級セダンの魅力【購入ガイド】
掲載 更新 carview!
掲載 更新 carview!
日本の要人用の車といえば、トヨタ センチュリーを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。トヨタの最高級セダンとしても知られており、高級感あふれる質感や走行性能が気になる方もいるでしょう。
そこでこの記事では、トヨタ センチュリーの乗り心地やライバル車との比較についてご紹介します。センチュリーの魅力を詳しく見ていきましょう。
ショーファーカーとは、車のオーナーが自らハンドルを握るのではなく、お抱えの運転手が運転し、オーナーはリアシートに座ることを想定した高級車を指します。トヨタ センチュリーは日本製のショーファーカーとして、官公庁が公用車として使用しています。センチュリーは一体どのような車なのでしょうか。
運転手付きの高級車というと、外車をイメージする方が多いでしょう。外車は高価なものが多く維持費も掛かるため、高級車のイメージが強い方が多いかもしれません。しかし、日本車には外車にも負けない高級車が多くあります。
センチュリーもそのような高級車の代表格で、1967年に国産最高級乗用車として誕生しました。2023年1月現在、「ショーファー・ドリブン」をコンセプトとした高級サルーンとして、3代目モデルが販売されています。
現行車種である3代目モデルは、パワートレインが2代目のV12エンジンからハイブリッドシステムに変更されました。採用されたハイブリッドは先代レクサス LS600h/LS600hLから流用されており、高級サルーンにふさわしい上品な乗り心地を実現するのに大いに貢献しています。エンジン・モーターのスペックは以下の通りです。
【エンジン詳細】
【モーター詳細】
デザインの質感は非常に高く、高級感にあふれています。ボディは全長×全幅×全高=5,335mm×1,930mm×1,505mmと威厳の感じられるサイズとなっており、無駄な装飾を省いた直線的で剛健なラインが印象的です。ボディカラーを神威、摩周、飛鳥、精華という和名で設定していることにもこだわりが感じられます。
インテリアは本杢(ほんもく)のパネルを採用したシンプルながらも落ち着きのある上質なデザインとなっており、シート表皮のウールファブリック仕様は「瑞響(ずいきょう) 」と名付けられています。
センチュリーはリアシートが最高の乗り心地になるよう、特別な配慮が施されています。では、最高級の乗り心地はどのように生み出されているのでしょうか。ここでは、センチュリーの乗り心地について詳しく解説します。
センチュリーは皇室の方々の移動にも用いられる高級ラグジュアリーであり、リアシートの乗り心地には特にこだわってデザインしています。シート素材は上質な手触りのウールファブリック「瑞響」と柔らかく仕立てた本革「極美革」から選択でき、高級ソファーのような長時間座っていても疲れにくい極上の座り心地を実現しています。
背もたれのエアラブダーが背中や腰を刺激するマッサージ機能「リフレッシュシート」や寒い時期に重宝する「シートシーター」、暑い時期にはシートが熱気を吸い込む「ベンチレーション」といった快適装備も充実しており、季節を問わず移動時間を癒しのひとときとして過ごせます。
運転手が座ることを想定しているフロントシートは、リアシートとは異なるコンセプトで快適に感じられるようにデザインされています。ショーファー・ドリブンをコンセプトとする以上、オーナーが座るリアシートの快適さが最重要ですが、車として運転手視点の利便性は軽視できません。
リアシートが居住性を重視しているのに対し、フロントシートは実用性に特化した作りになっています。例えば、シートはリラックスして体を預けるよりもしっかりと体をホールドして無理なく運転姿勢を整えられるように配慮されており、職務を忠実に遂行するためのサポートとなるように工夫されているのが特徴です。
助手席は秘書や通訳が座ることを想定しているため、振り向いてリアシート側と顔を合わせやすいように肩周りはホールドが弱く余裕を持たせた作りになっているという徹底ぶりです。
センチュリーの乗り心地の良さは、シートや周辺装備のみで完結している訳ではありません。搭乗者がストレスを感じる要素を可能な限り排し、快適に過ごせるような工夫が随所に凝らされています。
センチュリーには総排気量5.0Lの大容量エンジンが搭載されていますが、ボディに設けられた数々の防音設備によって駆動音が届かないように配慮されています。トランスミッションが生み出す振動や物音も抑制されており、滞りなくギアチェンジができるようにスムーズに稼働するトランスミッションが採用されました。
高い機能性と快適性を両立させることによって乗り心地の良さを追求した、最高級の呼び名に恥じないラグジュアリーな車と言えるでしょう。
レクサス LSはセンチュリーと並んで2大ショーファーカーと目されることが多いプレミアムサルーンです。先代モデルは現行センチュリーのベースになったマシンでもあり、共通点が多いことから比較されることが多く、ライバル車と言える関係にあります。両者にどのような違いがあるのか、項目別に確認しましょう。
どちらも国産車の中でもトップクラスの乗り心地を誇り、リアシートの快適性を追求しているというコンセプトも共通しています。センチュリーは路面の凹凸を吸収して車体を揺らすことなく走行でき、市街地では特に上質な乗り心地を実現しました。
レクサス LSも一般的な水準では十分に快適な乗り心地を実現していますが、センチュリーと比較すると若干の硬さが感じられるといわれています。タイヤが路面を跳ねる感覚があり、揺れを強く感じる場合もあるようです。
センチュリーのパワートレインは、先代レクサスLSのものと共通のハイブリッドシステムを採用しています。V8エンジンは単体でも優れたパワーを持ち、モーターと組み合わせることで力強い加速性能を発揮する高性能なパワーユニットです。
現行レクサス LSは、V6・3.5Lエンジンのツインターボと、ハイブリッドモデルを展開しています。ツインターボモデルは回転域を問わないパワフルな加速を特徴としており、スポーツチックな一面も感じさせる作りです。ハイブリッドモデルは重量があるため力強いとは言えませんが、速度の調節がしやすくメリハリのある動きを実感できるでしょう。
センチュリーは平坦な道を走る分には不安はありませんが車両重量があるため、坂道や峠道などでは十分に速度を落とす必要があります。高速でのカーブ進入は想定されていないため車体が傾きやすく、ハンドルの反応も鈍く感じる場面もあるかもしれません。
レクサス LSの走行安定性は高く、カーブを重視したセッティングになっています。反面後輪の接地性が下がりやすいため、こちらも安定性に改善の余地があると言えるでしょう。
ボディサイズは両者に大きな違いはありません。最小回転半径はセンチュリーが5.9mであるのに対し、レクサス LSはFRモデルで5.6mです。サイズは同じでも、小回り性能はレクサス LSが優れています。
デザインは好みによる部分も大きいのですが、エクステリアの風格はセンチュリーが勝るでしょう。直線を主体としたボディラインは視界を阻害せず、死角の削減にも貢献しています。レクサス LSは後方が見にくいという意見があるようです。
センチュリーのフロントシートは運転手や秘書のための空間のため、高級サルーンとしてはシンプルで装飾が少ないデザインが特徴的です。リアシートも過剰な装飾は抑えられており、上品で落ち着きのある雰囲気を作り出しています。
レクサス LSは凝ったデザインをしており、一般的なイメージの高級車といった出で立ちです。センチュリーと比較すると曲線を多用したデザインとなっており、華美で現代的な内装を好む方は気に入るのではないでしょうか。
センチュリーのフロントシートはウールファブリックの柔らかい生地を採用しており、長時間でも無理なく運転できるようにデザインされているのが感じられます。オーナーが座るリアシートはさらにゆったりした造りになっており、深く腰掛けてリラックスするのに最適な環境と言えるでしょう。
レクサス LSは比較的硬めの座り心地ではありますが、体をしっかりと支えてくれる印象です。快適さが求められる要人用のサルーンとしては、センチュリーに軍配が上がるでしょう。
センチュリーとレクサス LSには、車高切り替え機能が付いた電子制御エアサスペンションが採用されており、どちらも乗降性に優れています。センチュリーには、運転手の乗り降りに合わせ自動的に席がスライドする機能、後席ではリクライニングしていてもドアオープンに合わせて自動復帰する機能採用です。
レクサス LSは運転席・助手席の乗降性が高められている点がポイントです。運転席オートリフトアップ機能は、降車時においてシートの高さを上昇させることで、足腰への負担を軽減します。ドア側に位置するサイドサポートを開く機能は運転席・助手席に備わっており、腿への当たりが緩和され乗降がしやすい設計です。
センチュリーは予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を装備しており、プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、アダブティブハイビームシステム、ブラインドスポットモニターといった充実した安全快適装備を利用できます。
レクサス LSもこれまでの予防安全技術を統合・進化させた「Lexus Teammate」を装備しており、安全で快適な移動を実現しています。Advanced DriveやAdvanced Parkといった運転のサポートや安全確保の機能を利用可能です。
センチュリーの燃費性能がWLTCモード12.4km/Lであるのに対し、レクサス LSの燃費性能はツインターボ 3.5L エンジン搭載のLS500はWLTCモード10.2km/L、ハイブリッドシステムを搭載したLS500hがWLTCモード13.6km/Lです。
ハイブリッドモデル同士の燃費性能はレクサス LSが勝る結果になりました。どちらもハイブリッドの割に燃費性能は高くはありませんが、重量を考慮すると悪くはないと言える性能です。
現行モデルのセンチュリーは3代目ですが、以前のモデルはどのような性能だったのでしょうか。すでに販売終了しているモデルですが、中古車が市場に出回ることもあるので性能が気になる方もいるでしょう。ここでは、センチュリーの初代モデルと2代目モデルについて解説します。
初代センチュリーはトヨタ クラウンエイトの後継モデルとして1967年に誕生しました。後継と言っても引き継いだのはコンセプトであり、アメリカ車風だったクラウンエイトとは別系統の設計が行われ、和の雰囲気を重視した重厚なセダンとしてデザインされています。
国産車としては初の独立懸架式エアサスペンションを採用したモデルでもあり、当時としては先進的な装備が多数盛り込まれたトヨタ高級サルーンのフラッグシップとしてラインナップされました。
2代目センチュリーは初代モデルから30年後の1997年に誕生しました。プラットフォーム・エンジンともに全面的に刷新されています。デザインは全体のスタイリングは大きく変わっていませんが、ボディタイプはロングホイールベース仕様のモデルは廃止されてセダンタイプのみとなりました。
その後も適宜マイナーチェンジが加えられており、安全性や快適性が見直されて乗り心地は向上していきました。2代目モデルは2017年まで現役を務め、2018年デビューの現行型3代目モデルの誕生に至ります。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
スポーツ走行もツーリングだってイケちゃう! 守備範囲の広いミドルクラスの「スーパースポーツ」バイク3選
ホンダF1初優勝から60年の節目の年、5年連続チャンピオン獲得に向け視界良好!?~日本GPに先立ち東京・お台場でイベント開催~
[RX-7]と[510ブルーバード]を借りられる!? [オジサン]感激で嬉し涙が止まらねぇぇぇ
【ワールドプレミア】新型アウディA6アバント登場 アバントの歴史に新章
ネオクラシックのスカイラインなど…クラシックカーフェスティバル in アグリパークゆめすぎと
【CG】ホンダ新型「フィット」!? 丸目ヘッドライトな「旧車デザイン」が超カッコイイ! 2026年にも全面刷新!?な予想CGをデザイナーが作製
BMW新型「2シリーズ グランクーペ」は528万円から…日本の道路事情にジャストサイズが嬉しい! ガソリンだけでなくディーゼルもあります
「安ウマ」で人気のホンダWR-Vがもっと「ウマ味」をプラス! 弱点だった「上質感」が加わってバカ売れ確実!!
マツダ CX-30に手動運転装置を搭載したセルフ エンパワーメント ドライビング ビークルを新設定
アルピーヌF1、2026年に勝利&2027年タイトル争い!? 相談役のフラビオ・ブリアトーレが強気予想
愛犬家必見! シュコダと獣医師の新たな研究で、犬は電気自動車を好むことが判明
ホンダ「ホーネット2.0」 最新モデルをインドで発表
「左折時にやたら右に膨らむ」「夜ライトをつけない」みたいなクルマに遭遇した時どうするとよいのか?
【素朴なギモン】“車両保険”は必要か否か?加入するかどうかの「なるほど!」な判断基準を解説
レクサス「LX」改良。“鉄壁の新ハイブリッド”搭載、1450万円~…「オーバートレイル+」、“松山英樹仕様”も
【ミツオカがまたまたやった!】終売決定のカローラフィールダーを“魔カスタム”でリバイブさせた「リューギワゴン」特別仕様車が限定爆誕
ホンダ「WR-V」一部改良。鳴り物入りのコスパ王に“テコ入れ”が必要になった理由とは?
【新型公開】最新BMWデザイン採用「2シリーズグランクーペ」発売。日本の道路にちょうどいいサイズ
【日本車か外車か問題】“輸入中古車評論家”を自称していた自動車ライターが「欧州車崇拝」をやめた理由
【あの頃、あいつは峠で神となった】2代目「CR-X」 “ホンダの元気”を象徴したコンパクトホットハッチ
アウディ新型「A5」発売。“A4の内燃機関モデル”を統合、代名詞“シングルフレームグリル”はどう進化?599万円から
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!