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コレクターズアイテムにあらず。GRヤリスの2つの限定車は、王者監修の上級向け激速仕様だった

コレクターズアイテムにあらず。GRヤリスの2つの限定車は、王者監修の上級向け激速仕様だった

GRヤリス RZ“High performance" Kalle Rovanperä Edition

ドライバー名を冠した独自の四駆制御モード

最大の特徴は、新たに開発された四駆制御モードだ。それぞれ以下のように置き換えられている(*が変更点)。

<標準モデル>
NORMAL/GRAVEL/TRACK

<オジエ・エディション>
NORMAL/MORIZO(*)/SEB.(*)

<ロバンペラ・エディション>
NORMAL/DOUNUT(*)/KALLE(*)

オジエ・エディションに搭載される「MORIZO」モードは、トラクション性能と旋回性能を高い次元で両立させるために、加速時は前後輪の拘束力を最大(直結)とし、ブレーキング時は必要な分だけ拘束を緩める仕様。モリゾウ選手が走り込んで導き出した駆動力配分をオジエ選手が気に入り採用に至ったそうだ。

「『モリゾウも良いの作るね』って言っていました(笑)。どちらかというと振り回して速く走る上級者向きの四駆制御で、ラリチャレなどで開発してきたモードをオジェ選手が選んだ」と説明員は話してくれた。

「SEB.」モードは、前輪の旋回性を確保しながら、後輪の駆動力による車両コントロールを可能にするために、後輪寄りの前後駆動力配分とした仕様。車両との一体感を味わえ、高速で車体をコントロールしやすいためタイム短縮に寄与するという。

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一方のロバンペラ・エディションに搭載される「DOUNUT」モードは、ドリフト走行やドーナツターンが得意なロバンペラ選手のために、前後輪の拘束力を直結とし、ドリフト走行時のスライドコントロール性を確保した仕様。

「アンダー気味ですが、振り回して走るにはオススメ。彼がリニアさを求め、今回等速のリアデフを採用したことで、クルマがリニアに動きドリフトもしやすくなっている。回転差があると街乗りはいいが、自分でクルマを動かしたい人は、四輪とも同じ回転差の方が動かしやすい。競技用モードが仕込んであるイメージですね」(説明員)

「KALLE」モードは、追加装着した「等速リヤディファレンシャル」を最大限活かす制御により、リニアな挙動特性を実現し、コーナー進入でリヤを積極的に振り出し、脱出時にはアクセルオンでフロントを引っ張るような運転が可能になるという。

「GRヤリスに搭載される四駆システム『GR-FOUR』は、アクセル開度やブレーキを読み取り、センターのカップリングで前後の拘束力を変えるのが特徴。普通はアクセルオフで曲がりたいんだと判定しFF寄りに持っていくのを、KALLEモードではその時も後輪を拘束することで四輪のエンブレを効かせ、なおかつアクセル踏んだ時のレスポンスも高めている。SEV.モードにも似ているが、振り回すような走らせ方をすると凄く速い」(説明員)

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