新型SL&AMG国内試乗 美味しいモデルはどれ?
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:北畠 主税、メルセデス・ベンツ日本
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:北畠 主税、メルセデス・ベンツ日本
SL63AMGの真骨頂は実はドライブトレーンではなく、シャシーにあったのだ。特に進化したABC(アクティブ・ボディ・コントロール)の威力は絶大で、これをしてSL63AMGこそがAMGの頂点に君臨するといえる。
どれほどの威力かといえば、コーナリングが本当に車重で約2トンもあるクルマのものなのか? と疑うほどなのだ。放っておけばコーナーを突き抜けるほどのワープ的加速を、フロントの6ポッドとコンポジッドディスクがガッツリと削り取る。そうして操舵すると、「! この車重のクルマがなぜこんな速度でコーナーを曲がれる?」と思うレベルで旋回するのだ。しかもボディはアクティブにコントロールされるため、相当のスピードでもロールがほとんど感じられない。だからコーナリング時には、「F1ってこんな感じのコーナリングかも」とすら思える異次元の感覚だ。
しかも不思議なのは挙動がしっかりと制御されて曲がっているにも関わらず、日産GT-Rのような“クルマだけが曲がってます”感はないこと。あくまでドライバーの操作との一体感が忘れられていない、これも素晴らしい。
こんな具合だからSL63AMG、「誠に美味しゅうございました」と言いたくなる絶品だったのである。が、ここで忘れてならないのは一緒に走らせたSL350だったりする。
SL63AMGの味が頭の芯をシビレさせ忘れられないものとなった一方で、かすかに記憶に残っているのがSL350だ。SL63AMGに比べれば、3.5リッターのV6エンジンは至極ジェントルな印象で滑らかこの上ない。7G-TORNICがそれを柔らかに伝える。ABCは装備せずメカサスとなるが、実にしなやかなロールを生み、しんなりとコーナリングしていく…。そうした印象が、SL63AMGの濃い記憶の中にふと垣間見られる。
天下のSL様をそんな風に表現したら失礼かもしれないが、SL63AMGからすれば、コハダであり赤身の味わいなのだ。こうして猫魔での試乗会は終了した。いわば試乗会は招かれた外食で、ロケーションも込みで美味を一層引き立ててくれたのだ。
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