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フィアット500X試乗。チンクとは別物のクラスを超えた走り

最新イタリア車の進化に括目せよ

イタリア最大にして唯一の自動車メーカーであるフィアットグループはアメリカのクライスラー社と合併し新しい自動車メーカー「FCA(フィアット クライスラー オートモービルズ)」として再出発した。イタリア車が趣味のクルマだと思うのは、スタイルが良くて、エンジン音が官能的で、ハンドリングでアドレナリンが吹き出すからだ。だからこそ世界中のファンを魅了したのであるが、実用性という部分では日本車やドイツ車よりも劣っていたのも事実だ。だがそれは優先順位の違いであって、イタリア車だって使い勝手の良いクルマを作りたいと願っているはずだ。

品質はどうか? 一昔前、日本ではマセラティのロボタイズ式シングルクラッチATのクラッチがすぐに使えなくなると不評だった。だが、最近はトルコンATに進化し、ミドルクラスのギブリが復活すると、日本は世界で3番目に売れる国に急成長した。グローバルに活躍するサプライヤーのおかげもあって、イタリア車は目の肥えたユーザーたちの間で、移動の道具であるクルマとしての価値を急速に増しているのだ。

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