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走り出すとそれは、紛れもなくハチロクだった…伝説の「TRD N2 AE86レビン」が筑波で再び蘇った日

現代のスポーツカーが失った何かが残っている

さらに言うとグランドカップ時代の筑波レコードは、「なかなか天候に恵まれず、かろうじて1分を切る程度だったはず」とコシミズモータースポーツの鶴見さんが記憶をひねりだして教えてくれた。

そしてこのTRD号が最後に勝利したN2決戦では、1分の壁こそ敗れなかったものの、1分00秒779をマークしている。ついでに言えばこのときのポールシッターはKMS号で、ドライバーは輿水さんだった。

その輿水さんいわく現状TRD号はエンジンを保護するために空燃費も11:1と大きくマージンを取っており、157km/hの最高速を見ても本来の姿からはほど遠いという。そしてTRD号が再び走る姿を久々に見て火が付いてしまったのだろう、「もう一度N2を、きちんと走らせたいね……。博物館から戻ってきたら、今度はきちんと“本物”に乗りましょう」とおっしゃった。

いやいやいやいや。

筆者はハチロク乗りとして「この歴史的なステアリングを握れただけで幸せなんですよ」とは言いながら、今度こそきちんとTRD号を走らせてみたいと妄想する自分もいる。そんな気持ちにさせてくれるのが、何度も言うがハチロクというクルマなのだ。現代のスポーツカーが洗練と引き換えに失ってしまった何かが、ここにはまだ残っている。

(終わり)

>>TRD N2 AE86レビンを写真で詳しくチェックする

◎あわせて読みたい:
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みんなのコメント

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  • 2024/11/12 10:09

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    もはやN2レギュレーションも関係ないし、N2ではなくN2風の別物。
    元の原型を残したTS~N2は大好きですが、このシリーズのは別物として楽しんでいます。
  • 2024/11/12 07:13

    違反報告

    元祖とかじゃ無くAE86なんだよ。車名にハチロクなんて付ける馬鹿メーカーが40年前に発売したもの。
  • 2024/11/12 08:26

    違反報告

    2007年のテスト走行中のエンジンブローの原因は、クランクシャフトがねじ切れる形で折れたからだったよね。
    当時桜井さんが修復不能と判断したのは、折れたクランクシャフトがTRD USA製の特注品で現存する最後の1本だったためじゃなかったかな?

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