【欧州も物価上昇の波】電動化で小型SUVも高騰…トヨタ「アイゴX」改良型は1万9670ユーロ（約347万円）からの設定に

トヨタ アイゴX「画像：APOLLO NEWS SERVICE」

欧州小型SUV市場の変化とアイゴXの立ち位置

アイゴXは2022年の発売以降、欧州で約7.6万台を販売。トヨタ車としては「ヤリス クロス」「ヤリス」「C-HR」に次ぐ販売実績を持ち、「カローラ」や「RAV4」を上回る結果となりました。今回の改良で、さらに販売ペースを伸ばすことが期待されています。

欧州の小型SUV市場では、電動化と安全装備の高度化が進む一方、車両価格の上昇が避けられない状況です。アイゴXのようなもっとも小型のAセグメント・クロスオーバーでも、フルハイブリッド化によって価格が中型車並みに近づいており、消費者の選択肢も変化しつつあります。

トヨタでは、欧州市場向けにより低価格な都市型モデルを検討しているとも伝えられており、アイゴXの上昇した価格帯を補うラインアップ再編の動きもあるようです。

一方で日本市場には同等サイズのSUV「ヤリス クロス」が存在し、262万3500円から購入できることから、アイゴXの導入可能性は低いと見られます。

コンパクトで愛嬌あるデザインとハイブリッドの組み合わせは、日本でも一定の支持を得そうですが、価格バランスを考えると現実的ではないというのが実情です。欧州の小型SUVがここまで高価になったことは、電動化時代のコスト構造を象徴する事例とも言えます。

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（写真：APOLLO NEWS SERVICE、トヨタ）