最終型こそ最善のBMW 熟成の5シリーズに乗る
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:篠原 晃一
多くのメーカーは、アッパーミドルクラスのサルーンカーをコンサバティブ(保守的)にまとめ上げている。だが、最新モデルのメルセデス ベンツEクラスはヘッドライトに角形の“フォーアイズ”を採用するなど、なかなかにアグレッシブだ。
それに対して、現行モデルのBMW 5シリーズはどう見えるだろうか。5シリーズがデビューしたのは2003年、つまり6年目に突入したことになる。一般的には新鮮さを失っているころだが、少しもそう感じない。クリス・バングルがBMWグループのデザインを統括していた時代を代表するモデルだけに、デザイン表現は多彩である。特に、フロントビューはヘッドライトが猛禽類の目つき思わせBMWの中でもかなりアグレッシブだ。
5シリーズがコンサバティブではないことは、テクノロジーの面でも明らかだ。ボディは、Aピラーよりもフロント部をアルミニウム製、リア部をスチール製としたハイブリッド構造を採用する。ステアリングには、ギア比を低速域でクイック、中速域までその状態を維持、高速域になるほどスローに連続可変制御するアクティブ・ステアリングを組み合わせている。さらに、サスペンションにはスタビライザーの強さを連続可変制御するダイナミック・ドライブを用意。また、タイヤがパンクをして空気圧がゼロになっても一定の条件で走行の継続が可能なランフラット・タイヤも標準装備する。
こうしたテクノロジーは、現在でも他のモデルの追従を許していない。5シリーズがコンサバティブではないのはもちろん、イノベーション(革新性)を感じさせるモデルであることは明らかだ。
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