中古車相場は人気によって変動するものだが、限定500台以下で販売された超希少車の「今」が気になる。
限定台数が少ない=オーダーが殺到して瞬殺となったケースがほとんどで、現在何台が流通し、いくらで売られているのか?
中古市場に詳しい萩原文博氏がリポート。
●トピック
・2000年以降に発売された500台以下限定車の中古事情
・2000年以降に発売された1000台以下の注目車3選
・1990年代に発売された超人気モデルツートップの相場は??
・【番外コラム】現在流通量ゼロ!! 超希少モデルたち
※本稿は2021年6月のものです。本企画で登場する中古車の流通台数、相場は萩原氏が独自調査したものです(2021年6月現在)。車名横は発表または発売開始日、新車時の車両価格です。
文/萩原文博 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年7月26日号
【画像ギャラリー】出会った日が吉日!? 超希少限定モデルの中古価格・流通量をギャラリーでチェック!!!
■2000年以降に発売された500台以下限定車の中古事情
■マツダ ロードスター30周年記念車(2019年4月/368万2800~430万3800円/150台限定)
●どんなクルマ?…30周年記念車はロードスター、ロードスターRF合わせて150台で限定販売された。ボディカラーをはじめ、ブレーキキャリパーなどオレンジをアクセントとしたカラーコーディネートが特徴。
●中古事情考察…現在、マツダロードスター30周年記念車の中古車は、ソフトトップが3台流通していて、価格帯は約439万~約698万円。リトラクタブルハードトップのRFも3台流通していて、価格帯は約469万~約600万円。
流通台数はそれぞれ3台と少なめだが、価格帯はクロスオーバーしておりどちらが高いということはない。ソフトトップとRF合わせて150台という限定販売なので、今後中古車の流通台数が増える可能性はかなり低め。
流通している中古車の走行距離もまだ5000km以下という高コンディション車なので、プレミアム価格となっているが、今後相場が上がる可能性は高いので、購入を検討している人は今のうちに手に入れるのが得策と言える。
それはこの手の限定車は走行距離が延びても、中古車相場が下がる可能性が低いからだ。ならば、高コンディション車を手に入れたほうがいい。
●流通…6/150台(ソフトトップ:3台/RF:3台)
●相場…439万8000~698万円
マツダ ロードスター30周年記念車(2019年4月/368万2800~430万3800円/150台限定)…ロードスターの周年モデルはどれも人気が高いが、30周年記念車はその筆頭
■ミツオカ ロックスター(2018年11月/478万5000~528万円/200台限定)
●どんなクルマ?…マツダロードスターがベースのロックスターはミツオカ創業50周年記念モデルとして登場。往年のコルベットを彷彿させる外観が特徴で、「やんちゃ×スタイリッシュ×楽しさ」がコンセプトだ。
●中古事情考察…ミツオカロックスターの中古車は現在、8台流通していて、価格帯は約659万~約798万円。平均価格は約780万円だ。ロックスターは生産台数が200台と少ないモデルであるので、流通している中古車が新車時価格を上回るプレミアム価格となるのは致し方ないところか。
最も安い中古車は1.8万kmと走行距離が延びているものの、ほかは600km以下で、なかには走行距離23kmというほぼ新車と言えるコンディションのクルマも存在。
ボディカラーはブルー、オレンジ、ブラックがあり、ブルーが最も多くなっているが、ボディカラーによる価格差はほとんどない状況だ。
正直言って生産台数200台のうち8台も中古車市場に出回っていることがキセキと言える状況。プレミアム価格とはいえ、稀少車のロックスターを手に入れるチャンスがあるからだ。ノンビリしているとチャンスを逃すかも。
●流通…8/200台
●相場…659万9000~798万円
ミツオカ ロックスター(2018年11月/478万5000~528万円/200台限定)…前後のボリューム感満点のフェンダーラインが美しい。コルベットを忠実に再現
■スバル S208(2007年10月/626万4000~710万6400円/450台限定)
●どんなクルマ?…スバルWRX STIをベースにSTIと共同開発したコンプリートカー。329psにアップしたエンジンをはじめ、シャシー、タイヤなどトータルチューニング。
●中古事情考察…現在、S208の中古車は6台流通していて、価格帯は約660万~約918万円と高値安定傾向が続いている。流通している中古車のうち、標準車が1台、そのほかはNBRチャレンジカーボンリアウィング装着車となっている。やはり標準車は最安値となっているように相場は安めで、NBRチャレンジのほうが高めとなっている。
ボディカラーはWRブルーよりも、パールホワイトのほうが高めなのが注目のポイント。800万円以上の2台は走行距離も1万km、1000kmと少ないこともあるが、ボディカラーはパールホワイトとなっている。
販売台数は450台とそれなりにあるが、このSシリーズは数ある特別仕様車のなかでも断トツに人気が高く、値落ちがしにくいことで有名だ。
しかもEJ20型エンジンを搭載した日本で発売された最後のSシリーズ故、今後も値落ちが進むことはほとんどないだろうから、常に相場をチェックしたい。
●流通…6/450台
●相場…660万~918万円
スバル S208(2007年10月/626万4000~710万6400円/450台限定)…Sシリーズはコンプリートカーとしての精度が高く、数が少ないのに人気なので今後さらに相場が上がる可能性大
■マークX GRMN(2019年3月/513万円/350台限定)
●どんなクルマ?…3.5L、V6エンジンに6速MTを組み合わせたマークX GRMN。2度販売されたが、2回目のモデルはボディ補強や新開発の専用サスペンションなどさらに手が加えられ、操る楽しさ倍増。
●中古事情考察…マークX GRMNは2度販売されたが、現在中古車市場に出回っているのはすべて2019年に販売(2回目)されたモデル。11台の中古車が流通していて、価格帯は約520万~約659万円だ。
ボディカラーはパールホワイトとブラックの中古車しか流通していないが、色による価格差はほぼなし。基本的には走行距離が価格に反映され、加えて27万円のオプションだったカーボンルーフが相場に大きく影響し、高額の中古車にはこれが装着されている。
今後、このカーボンルーフ装着車は新車時のオプション価格以上に価値を生みそうだ。現在は500万円以上と高額になっているが、走行距離が延びてくると中古車相場は値落ちしてきそうだ。
現在は流通していないが、限定100台で販売されたモデルが400万円台で販売されていたので、今後2019年モデルも、もう少し割安になる可能性はある。
●流通…11/350台 ※第1弾は0
●相場…520万~659万8000円
マークX GRMN(2019年3月/513万円/350台限定)
こちらは2014年に100台限定、540万円で販売された第1弾モデル。350Sベースでチューニングエンジン、6MTの組み合わせ
■トヨタ iQ GRMN(2009年8月/197万2000円/100台限定)
●どんなクルマ?…1.3Lエンジンにスーパーチャージャーを装着。さらに専用チューンのサスペンションやクロスレシオさせた6速MTなどによりサーキット走行を目的として走行性能を向上させたコンプリートカー。
●中古事情考察…残念ながら、スーパーチャージャーを装着したiQ GRMNの中古車は流通していない。しかし、2009年8月に100台限定で発売され、1週間で完売した「iQガズーレーシングチューンドバイMN」の中古車ならば5台流通していて、価格帯は約128万~約198万円となっている。
このモデルは当時トヨタマスターテストドライバーだった成瀬弘氏が追い求めた「クルマの味づくり」を具現化したチューニングカーの記念すべき第1弾で、今日のGRブランドの原点とも言えるクルマだ。エンジンはノーマルだが、ポテンシャルを引き出すサスペンションや6速MT、そしてリアディスクブレーキなどドライビングを楽しめる仕様となっている。
限定100台にもかかわらず5台も流通していて、しかも100万円台で手に入れることができる。これは物凄くリーズナブルであるし、お手頃な今が買い時と言える。
●流通…5/100台 ※スーパーチャージャーは0
●相場…128万~198万円
トヨタ iQ GRMN(2009年8月/197万2000円/100台限定)…2012年に100台限定、355万円で販売されたGRMNの第2弾のスーパーチャージャー。バンパー開口部の広いGR顔の元祖でもある
iQガズーレーシングチューンドバイMN
■ダイハツ コペンクーペ(2019年1月/248万4000~250万5600円/200台限定)
コペンクーペの中古車は7台流通していて、価格帯は約236万~約293万円となっている。200台限定生産のクルマが7台も流通していれば、豊富と言えるほうだ。
走行距離も13~約1万2000kmと少なめで、手に入れるチャンスと言える。それは生産終了がアナウンスされた途端ホンダS660の中古車相場が高騰したからだ。コペンクーペもS660のように値上がりする前の今が買い時と言えるだろう。
●流通…7/200台
●相場…236万293万円
ダイハツ コペンクーペ(2019年1月/248万4000~250万5600円/200台限定)…コペンセロをベースにCFRP製のハードトップを装着し、ルーフからリアへの流麗なラインが特徴
■レクサス LFA(2009年10月/3750万円/世界500台限定)
世界限定500台、新車時価格3750万円で販売されたレクサスLFA。これまで流通した中古車はほとんどが価格応談であることが多く、たまに販売価格が提示されても新車時価格を下回るクルマは見当たらなかった。
現在わずか1台流通している中古車も価格応談だが、販売価格は新車時価格以上であることは確実だ。今後もほとんど値落ちする可能性が見当たらず横這いだろう。
●流通…1/500台 ※日本は200台限定
●相場…価格応談 ※3750万円以上は確実
レクサス LFA(2009年10月/3750万円/世界500台限定)…先進素材のCFRPを採用のボディ、新開発の4.8L、V10を採用したレクサス究極のスポーツモデル
■トヨタ ヴィッツGRMNターボ(2013年9月/270万円/200台限定)
200台の限定車であるが、中古車は8台流通していて、価格帯は約121万~約214万円で、ホットハッチとして人気の現行型スズキスイフトスポーツの相場とクロスオーバーしている。
150万円以下は1台しかないが、200万円以下でこのスペックが手に入るのであればお買い得だ。販売台数が少なく、常に中古車が流通しているとは限らないので見つけたら買い。
●流通…8/200台
●相場…121万~214万円
トヨタ ヴィッツGRMNターボ(2013年9月/270万円/200台限定)…国内未導入の3ドアボディを採用し、最高出力152psを発生する1.5Lターボエンジンを搭載したモデル
■トヨタ ヴィッツGRMN(2018年4月/400万円/150台限定)
登場した時に400万円のヴィッツとして話題となったGRMN。150台限定にもかかわらず、7台の中古車が流通している。価格帯は約329万~約398万円と高値をキープしているが、稀少性ゆえになかなか値落ちしにくいクルマと考えられる。
コンパクトカーに1.8Lスーパーチャージャーを搭載するモンスターマシンは今後登場することはない。それを考えれば決して高くない。
●流通…7/150台
●相場…329万~398万円
トヨタ ヴィッツGRMN(2018年4月/400万円/150台限定)…ヴィッツに最高出力212psを発生する1.8Lスーパーチャージャーエンジンを搭載したリトルモンスター
■TRD 86 14R-60(2014年10月/630万円/100台限定)
初代トヨタ86にはガズーレーシングが手がけたGRMNとTRDが手がけた14R-60という2つの究極のモデルが存在。現在、中古車が流通しているのは14R-60だけ。6台流通していて、価格帯は約328万~約680万円。
価格応談の中古車のなかには走行距離80kmというクルマもある。今後は、走行距離が延びたクルマの価格は下がり、相場は二極化しそうだ。
●流通…6/100台
●相場…328万~680万円
TRD 86 14R-60(2014年10月/630万円/100台限定)…ワークスブランドTRDが手がけた至高の86。サーキットで鍛えたパワートレーンやシャシーを強化
■2000年以降に発売された1000台以下の注目車3選
ホンダS660ファイナル特別仕様車の『モデューロXバージョンZ』が発表されるや否や、通常モデルまでオーダーが殺到してあっという間に生産枠をオーバーする事態となったのは記憶に新しいが、ファイナルモデルは特別な存在だ。
それは思い入れが強いクルマ、歴史のあるクルマならなおさらだ。
ここではパジェロファイナル、WRX EJ20ファイナル、ランエボXファイナルの3台の中古事情を見ていくが、結論としては新車で買えた人はラッキーということだ!!
■スバル WRX EJ20 FINAL EDITION(流通…6/555台/相場…585万~868万円)
●どんなクルマ?…EJ20エンジンを搭載したWRX STIの最終モデル。エンジンのバランス取りを行い抜群のフィーリングを実現。
●中古車ガイド…抽選の倍率が約24倍となったEJファイナルエディション。現在中古車は6台流通していて、価格帯は約585万~約868万円とプレミアム価格だ。今後も下がる見込みはまったくないので、購入するなら今かも。
スバル WRX EJ20 FINAL EDITION(流通…6/555台/相場…585万~868万円)
■三菱 パジェロ ファイナルエディション(流通…3/700台/相場…585万588万円)
●どんなクルマ?…ディーゼル車のエクシードをベースに本革シートや電動ロングサンルーフなど装備を充実させたパジェロ最終モデル。
●中古車ガイド…現在、パジェロファイナルエディションの中古車は3台流通している。走行距離は約8000kmから5.3万kmと幅広いにも関わらず、価格帯は約585万~約588万円と非常にレンジが狭い。しばらくは横這いとなりそう。
三菱 パジェロ ファイナルエディション(流通…3/700台/相場…585万588万円)
■三菱 ランエボXファイナルエディション(流通…14/1000台/相場…420万~715万円)
●どんなクルマ?…ランエボXをベースに最高出力の向上、高性能仕様のサスペンションやブレーキ、タイヤで戦闘力アップ。
●中古車ガイド…現在、ランエボXの中古車は146台流通しているが、そのうち14台がファイナルエディション。価格帯は約420万~約715万円。走行距離が延びていても、修復歴なしだと約500万円近い。高値安定が続きそうだ。
三菱 ランエボXファイナルエディション(流通…14/1000台/相場…420万~715万円)
■1990年代に発売された超人気モデルツートップの相場は??
■日産 スカイライン4ドアGT-R(流通…9/約400台/相場…825万~1298万円)
●どんなクルマ?…創業40周年を記念して販売されたR33型4ドアGT-R。後席もホールド性重視の2シーター仕様で4人乗り。
●中古車ガイド…現在、9台の中古車が流通しているが、価格帯は約825万~約1298万円とR33型4ドアGT-Rも1000万円を超えるプライスを付ける中古車が出回り始めた。残念だが、クーペ同様に相場は上がり続けるだろう。
日産 スカイライン4ドアGT-R(流通…9/約400台/相場…825万~1298万円)
■スバル インプレッサ22B(流通…0/400台/相場…1000万円以上!?)
●どんなクルマ?…1997年のWRCマニュファクチャラーズタイトル3連覇を記念して発売されたWRカーのロードバージョン。
●中古車ガイド…スバルの特別仕様車は中古車となっても値落ちしにくい、という伝説を作ったモデルが22Bだ。残念ながら、現在中古車は流通していないが、もし流通していれば1000万円を超える価格となる可能性は高い。
スバル インプレッサ22B(流通…0/400台/相場…1000万円以上!?)
【番外コラム】現在流通量ゼロ!! 超希少モデルたち
諦めるのはまだ早い!! 手に入れるためには情報網を張り巡らすべし!
■日産 マーチボレロA30(2016年/30台限定/356万4000円)
オーテックジャパン創立30周年記念モデル。ワイドボディ&手組みエンジン。
日産 マーチボレロA30(2016年/30台限定/356万4000円)
■トヨタ 86GRMN(2014年/100台限定/648万円)
ニュル24時間クラス優勝の記念モデルで、エンジン、車体をトータルチューン。
トヨタ 86GRMN(2014年/100台限定/648万円)
■トヨタ コンフォートGT-Z(2003年/59台販売/227万円~)
TRDがコンフォート教習車にスーパーチャージャーを装着してサスチューン。
トヨタ コンフォートGT-Z(2003年/59台販売/227万円~)
■モデリスタカセルタ(2003年/150台限定/350万円~)
MR-Sをベースにイタリアンテイストの完全オリジナルワイドボディを架装。
モデリスタカセルタ(2003年/150台限定/350万円~)
【画像ギャラリー】出会った日が吉日!? 超希少限定モデルの中古価格・流通量をギャラリーでチェック!!!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
トヨタ新型「アルファード/ヴェルファイア」“12月末発売!?”の噂に大反響! 「安価グレード」&最高級「4人乗り」追加の噂! 歴代初の「画期的システム」採用も! 期待の声集まる!
日産ディーラーの悲鳴 マーチ消失で、現場から「国内向けモデル必要」の声! 車種削減と販売低迷の現状とは
「ガソリン代安くなるのサイコー!」 無事故・無違反ドライバーがゲットできる「SDカード」って何?持っていたらどんなメリットがあるの?
「あぁついに新車を手に入れた」喜びを実感したかつての新車の匂い! いまのクルマから消えたワケは危険な香りだったから
「新東名」いつになったら全通する? 延期ばっかり…本当に工事進んでる? 東名の地獄渋滞「秦野中井IC」をスルーできる「新秦野~新御殿場」未開通部はどうなっているのか
6年ぶりに復活した日産S14「シルビア」…きっかけは「チャージスピード」のフルエアロ! ただいま「痛車にしようか思案中」
「冬の方が夏に比べて“燃費が悪くなる”と聞きましたがなぜですか?」 納得の理由に「雪降るエリアだと仕方ない」「冬に燃費稼ぐのは諦めます」の声! すぐできる“燃費を良くする方法”とは?
「ミニバンなんて一生乗るかよ」なライターが一瞬で虜に! 15年落ち16万kmのヴォクシーを買ったらあまりの快適さに感動不可避だった!!
【いよいよ明日から!】ガソリン補助金が減額。値上げ状況・暫定税率廃止など知っておくべき点をまとめた
日産ディーラーの悲鳴 マーチ消失で、現場から「国内向けモデル必要」の声! 車種削減と販売低迷の現状とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
何だこのコピペ記事は
もうこんな車、出てこないんだろうなと常々思います。