史上もっともスポーティ、S60 Rデザインに試乗
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:菊池 貴之
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いまやボルボの主力モデルとも言うべきS60に、限定車の「T4 Rデザイン」が登場した。S60のRデザインといえば、従来は3リッター直6ターボに4WDを組み合わせたトップグレードの「T6 AWD」でしか選べなかった。いまや世界でも少数派になったストレート6を十分なクラッシャブルゾーンの確保を目的に横置きするというユニークなレイアウトや、ストレート6ならではのスムースな回転フィール、304ps/440Nmという強力な動力性能は、たしかに大いに魅力的だ。しかしそれと引き替えに価格は579万円と、おいそれとは買えないモデルでもあった。
その点、T4 Rデザインは、1.6リッター直4ターボを積むエントリーグレードの「DRIVe」がベース。価格は435万円と、DRIVeに対し60万円高に収まっている。ちょっと待った、60万円も高いの? と思うかもしれない。しかし装備内容を詳しく見ていくと、決して高いわけではないことに気付く。それどころか、相当にお買い得だとすら思えてくるのだ。
まず、DRIVeでは25万円のオプションであるナビゲーションパッケージがT4 Rデザインには標準で付く。さらにDRIVeに25万円のレザーパッケージを加えれば価格差はわずか10万円。
このたった10万円の追加投資で、スポーツサスペンションほか、18インチアルミホイール、スポーツシート、デュアルスポーツテールパイプ、前後バンパー、フロントグリル、ステアリングホイール、メーターパネル、アルミニウムパネルなどなど、これでもかというほど多種多様なRデザイン専用パーツが手に入るのだ。
厳密に言えば、T4 Rデザインのシートは本革ではなく、ボルボがT-Tecと呼ぶ、さらりとした風合いの新素材/テキスタイル/本革のコンビネーションとなる。このシートにレザーシートと同じ25万円分の価値を見いださない人もいると思う。が、見た目、座り心地、ホールド製、触感ともになかなかの出来映え。ラグジュアリー感覚という点ではレザーシートに軍配があがるけれど、モダンでスポーティなイメージは、T4 Rデザインにとてもよく似合っていた。
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