パナメーラターボ、頂点モデルの実力に驚愕!
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:中野 英幸
場所は富士スピードウェイ。右に回り込む最終コーナーを抜け、約1.5kmのメインストレートに差し掛かる。アクセルを床まで踏みこみ、スピードメーターの針は勢いよく跳ねあがっていく。1コーナーに向けてブレーキを開始する直前には、速度は時速260キロ超えていた。ブレーキポイントに目線を移すので最終確認は取れないが、恐らくブレーキを踏んだ瞬間には時速270キロに迫っていたはず。
ポルシェがリリースする高級ラグジェアリースポーツセダンの「パナメーラ」。そのなかでも最も高級・高額・高性能グレードである「パナメーラターボ」をサーキットで試乗したなかで、その実力の凄さを端的に表す特徴として取り上げたいのがこのストレートスピード。速度が出るから凄いとか高性能などという、安易ことをいうつもりは一切ない。だが、富士スピードウェイの直線で時速260キロを超えるという事柄は、高性能のひとつの物差しになる。なぜなら、長いといっても直線は限られた約1.5km。そこでの時速260キロ超えは今までの経験上、強力なエンジン出力があれば到達できるという単純なものではないからだ。
最終コーナーの旋回スピードに始まり、強力な出力を路面に的確に伝えるトラクション性能や、ギア変速されて回転数が変化しても加速感が途切れないトルクバンドの広い出力特性、空気抵抗を抑えた空力性能、さらにはドライバーがその性能を引き出すべくアクセルを踏み続けられる安心感や安定感など、性能面でのバランスの良さが大事になる。
その実力の詳細をこれから述べていくが、ポルシェが造りあげた高級感漂うビックサルーンのトップグレード、パナメーラターボは、ハイパフォーマンスサルーンとして驚きの運動性能を持っていたことをまずはお伝えしておこう。
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