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インフィニティSUVに試乗 日産車とは異なる新境地

“成りあがり感”が魅力

ポルトガルで開催された日産のグローバルイベント「日産360」。このイベントは現在世界中で売られている日産のクルマを一堂に集め、その全てに試乗できるという、とてもスケールの大きなものだった。

かつてF1が開催されたエストリル・サーキットにおいてGT-Rを試乗する、というのがこのイベントのひとつの目玉だったが、他にも日本で乗ることのできない日産車を試乗できたことも大きな収穫だった。アジアや中国でのみ販売されるクルマに乗れたり、商用車や果てはタクシーまで! というバラエティに富んだラインナップだったが、僕は今回日産の高級車ブランド「インフィニティ」のSUVを中心に試乗した。

今回改めてインフィニティ・ブランドのSUV群に乗って思ったのは、「インフィニティってかなり個性的じゃん!」ということ。なぜなら今回試した『EX』、『FX』、『QX』の3台には何かこう、イマドキの日産ブランドにはない独特の香りが漂っていたからだ。各車の走りを記す前に言いたいのは、まさにこの部分。例えば最大モデルのQXやその下に位置するFXには、良い意味での“成りあがり感”がある。例えばブラック・ミュージックで一発当ててセレブになったミュージシャンが、ピカピカの大径ホイールを履かせて…というような世界観にかなりマッチする。

作りを見ても繊細さや丁寧さで高級・豪華を演出するのではなく、押しの強さや豪快さでリッチに見せる…そんな感覚。最もコンパクトなEXなんかはそうした流れからすれば欧州テイストもどことなく漂い、小さくまとまっている感もあるが、それでも醸し出す雰囲気はQXやFXに通ずるものがある。そう、インフィニティのSUVは、押しの強さと豪快さによる“成りあがり感”が魅力なのだ!

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