今月末に発表の次期ポルシェ911は8速PDKを積み30ps高出力化する
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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搭載されているフラットシックスは排気量3リッターと変わらず、「パワーも大きな変化はない」と開発担当は語っていたが、実際に走りだすと、ピックアップは素晴らしく、アップダウンとコーナーの連続するナショナルパークの山間路では思わずニヤリとさせるほどのスポーツ・パフォーマンスを発揮する。
後でわかったことだがおよそ30ps程度のパワーアップが進行中で、最終的にはスタンダードが370psから400psに、カレラSが420psから450psとなるはずだ。またそれは単なるソフトウエアの変更だけでなく、エグゾーストマニフォールドを鋳造にして、緻密な形状で効率アップも行われている。さらにPDKトランスミッションもこれまでの7速から8速へと変わった。
こうした改良の結果スタンダード・カレラの0-100km/hの加速は3.9秒から3.7秒へと速くなっている。新しいトランスミッションはポルシェ社内ではPDK-IIと呼ばれる4軸のデュアルクラッチ・トランスミッションで、7速(PDK-I)よりも20kg近く重い。しかし7速と8速はオーバードライブの役割を果たし、燃費を稼ぐことができる。
さらにPDK-IIは5cmほど短いので、エンジンとの間に電気モーターを挟み込むことができる。すなわち911もいよいよ電気の力を借りハイブリッド化を進めなくてはならなくなったのだ。「ただし、それは992の時代かどうかは分かりません。私たちはハイブリッド・スポーツを918で完成させました。しかし911に関してはどのような方向へ向かうべきかを慎重に考えねばなりません。いずれにせよ911は常に911、スポーツカーのエバーグリーンな存在でなければならないからです」と開発リーダーのトップ、アウグスト・アハライトナーは語った。
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