欧州COTYを獲得した実力派、ボルボの新型コンパクトSUV「XC40」が日本デビュー
掲載 更新 carview! 写真:小林 俊樹
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3月28日、ボルボの新型コンパクトSUV「XC40」が発売された。パワートレーンは出力違いの2.0L直噴ガソリンターボが2機種+8速AT、駆動方式はFFとAWDが用意される。価格は389万円~549万円。4月下旬から正規ディーラーに並び、6月から納車が始まる。
新型XC40の登場によって、ラージサイズのXC90とミディアムサイズのXC60を合わせたボルボのSUVラインアップが完成した。ボルボはこれら3モデルを兄弟ではなく“いとこ同士”の関係であると説明する。つまり、そこにヒエラルキーはなく、重厚かつ豪奢なXC90、スタイリッシュなXC60、軽快でカジュアルなXC40といった具合に、それぞれに明快なキャラクターとデザインを与えているという主張だ。
外装デザイン・チーフデザイナーのマクシミリアン・ミッソーニ氏は、新型XC40を「若々しく軽快、そしてファンキー」なSUVであると表現。彫刻刀で削りだしたかのような面使いや大径アルミホイールなどによって力強さや逞しさを表現するとともに、T字型のLEDヘッドライトやL字型のLEDテールライトといったボルボのアイコンも散りばめ、個性と存在感あふれる独自のスタイルを獲得している。ちなみにフロントフェイスのイメージを動物に喩えるとイングリッシュ・ブルドッグだという。
ボディサイズは全長4425×全幅1875×全高1660mm、ホイールベース2700mm。プラットフォームは小型車向けのCMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)を初めて採用している。都市型コンパクトSUVを謳っているものの、ワイドな全幅は日本ではやや気になるところ。その一方、AWDはもちろん210mmの最低地上高を確保するなど、悪路にも強い資質が与えられている。
インテリアは洗練されたスカンジナビアンデザインもさることながら、ユーティリティ性の高さにも注目したい。たとえば非接触チャージ(一部グレードに標準)もできるスマホ置き場をはじめ、ティッシュボックスが入り着脱式のゴミ箱も備えるセンターアームレスト、グローブボックスにバッグなどが掛けられる格納式フック、低音用スピーカーをダッシュボード側に移動することによって確保した大容量のドアポケットなど、使うことを徹底的に考えて配置した収納スペース&アイテムは心憎いばかりだ。
ラゲッジ容量は460Lと同カテゴリーの中で標準的だが、フレキシブル性がかなり高い。後席を倒してフルフラットになるのはもちろん、センタートンネルも備え、折り畳み可能なラゲッジフロアは立てて使うとコンビニフックが現れる。またトノカバーを床下にすっぽりと仕舞うこともできる。
搭載エンジンは、2.0L直4・直噴ガソリンターボの「T4(最高出力190ps/4700rpm、最大トルク300Nm/1400-4000rpm)」と「T5(同252ps/5500rpm、同350Nm/1800-4800rpm)」の2種類で、トランスミッションは8速AT。駆動方式はAWDを基本に、T4エンジン搭載モデルではFFも選べる。
欧州などではディーゼルの設定もあるが、日本市場への導入はないとのこと。将来的に追加される可能性があるのは、48V(ボルト)電気システムを用いたマイルドハイブリッドやプラグインハイブリッド、そしてピュアEVだ。
運転支援システムは、後退出庫時などの衝突回避あるいは被害を軽減する「オートブレーキ機能付CTA(クロス・トラフィック・アラート)」をボルボ車で初めて採用したほか、全車速追従機能付きACCやBLIS(ブラインドスポット・インフォメーションシステム)、車線維持機能のパイロットアシストなど、16種類以上の技術を採用。もちろん、全モデルに標準装備となる。
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