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メガーヌが“新顔”に、3台のMTモデル導入

ルノー・ジャポンは6月15日、「浅間ヒルクライム」の会場でマイナーチェンジを受けた「メガーヌ R.S.(ルノー・スポール)」と「メガーヌ ハッチバック/エステート GT 220」を発表した。

ルノー・ジャポン代表取締役社長の大極司(だいこく つかさ)氏は、「ルノーはF1だけではなくラリーにも力をいれている。市販車への技術的なフィードバックは、F1よりもむしろラリーからの方が濃密。とくにスポーツモデルの『R.S.』は、このようなヒルクライムにも適している」と語った。

■ルノーの新ファミリーフェイスを採用

新型メガーヌのマイナーチェンジの目玉は、ルノーの新デザイン戦略に沿ったフロントフェイスへの刷新。中央のエンブレムを際立たせるブラックのラインをヘッドライト下部まで延ばす手法は、ルーテシアなどと共通する最新のデザイン言語だ。マイナーチェンジ前(写真45枚目~47枚目)と比べると、よりスタイリッシュで洗練された印象へとブラッシュアップされているのが分かるだろう。

■ニュルで鍛えた「R.S.」の走りに自信

新型メガーヌR.S.では、新たなフロントフェイスを纏うほか、ストップ&スタート機能や減速エネルギーを回生するエナジースマートマネジメントなどが標準装備となった。またインテリアでは、各部のステッチやパネルの装飾、シートベルトなどのカラーをこれまでのイエローからレッドに変更し、より情熱的でアグレッシブな雰囲気とした。搭載するパワートレーンは、265ps/360Nmを発揮する2.0Lツインスクロールターボ+6MT。価格は396万円。

ルノー・ジャポンのマーケティング部マネージャーを務めるフレデリック・ブレン氏は、「3Lや4Lのエンジンを積んでいるクルマに直線では負けても、コーナースピードでは勝てる」と、聖地ニュルブルクリンクで鍛えたバツグンの“足”に自信を見せる。

また、実際にメガーヌR.S.のステアリングを握り、浅間ヒルクライムのコースを走ったラリードライバーの奴田原文雄(ぬたはら ふみお)氏は、「ここのコースはイン側の起伏が強烈なヘアピンカーブが多く、路面も荒れている。そんな状況下でも左右輪が優れた路面追従性を発揮して、スピーディかつセーフティに山を駆け上がることができる」と、その実力にお墨付きを与えていた。

■好評の「GT 220」にハッチバックを新設定

当初はエステートのみ/60台限定で日本へ導入された「GT(導入当時は180psモデル)」だったが、好評な販売を受けてカタログモデルへと昇格し、今回はこれまでのエステートに加えてハッチバックが新設定された。

搭載するパワートレーンは、220ps/340Nmを発揮する2.0Lツインスクロールターボ(R.S.と同型式)+6MT。シャシーはルノー・スポールが専用にチューンし、走行データを示す「R.S.モニター」やストップ&スタート機能などを標準で備える。

裏磐梯でエステートGT220を“慣らした”という前出のブレン氏は、「ワゴンとは思えないほどワインディングを愉しめました。正直、超たのしかった。あくまでも“慣らし”ですよ」と満面の笑みで語ってくれた。

ちなみに今回発表された3モデルは、いずれもMT車のみの設定。「クルマ好きが求めているから導入している」とはブレン氏の弁だが、その要求にしっかりと応えるあたりは、走りを愛するルノーらしさといえるだろう。

■FF車ニュル最速の座をふたたび奪還!

この記事を書いている間に、メガーヌの頂点「メガーヌ R.S. 275 トロフィーR」が、ニュルブルクリンク・北コースにおいて量産FF車最速となる「7分54秒36」をマークしたという情報が入ってきた。今年3月、セアトの「レオン・クプラ280」に最速の座を奪われていたが、ルノー・スポールの公式サイト(http://www.renaultsport.com/)では「UNDER 8」をキーワードとして、その座を奪い返すことを予告していた。

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