新型コルベットZ06試乗 V8過給 650ps/881Nm
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:GMジャパン
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Z06には専用ボディが与えられている。アルミとマグネシウムとカーボンを適材適所に配し、サイドシルのロッカーを太くすることで、タルガトップでも軽量化と高い剛性を実現しているのだ。屋根を開けて走るリアルスポーツカーはアメリカ人のエンスー度の高さを示すものだ。サーキットだけを愉しむわけではないGTカーというコンセプトも嬉しい。
Z06は8速ATも選べるが、やはりサーキットではMTが楽しい。加速は強烈だがほとんどスリックタイヤに近いパイロット スポーツ カップ2なら、トラクションは十分にある。走行モードはスポーツ1、スポーツ2、トラック(サーキット)が選べるが、電子制御LSD(Ediff)もトラクション性能に絶大な効果がある。単なるドリフトカーではなく、ロスのない走りが可能だった。もっとやんちゃなキャラクターを演じるのかと思ったが、意外にもまともにセットアップされている。
そもそもコルベットはずっとニュルブルクリンクでテストが続けられてきた。ポルシェと同じ土俵で開発されているのだ。砂漠に作られたサーキットは適度なハイ・スピードで走ることができるし、アップダウンがあるからサスペンションの出番だ。
ブレーキはブレンボ製のカーボンセラミックならほとんどフェードしない。ポルシェの優位性はブレーキで、コルベットの弱みはブレーキだった。富士スピードウェイでタイムアタックすると実測で300km/h出たが、わずか3ラップでブレーキはフェードした。だが、新しいZ06のカーボンコンポジットディスクなら安心して連続で走れるだろう。というわけで、サーキット派にはZ07パフォーマンスパッケージがおすすめだ。0-100km/h加速は3秒を切る2.95秒と、鋭い加速が可能なのである。
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