【まとめ】 ジュネーブショー2014・欧州+国産
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:望月 浩彦、竹花 寿実
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:望月 浩彦、竹花 寿実
今年は、イタリア勢やフランス勢も頑張りを見せた。アルファロメオからは「4C」のオープン版「4Cスパイダー」が登場。チェントロ・スティーレの手になる流麗なフォルムと、ターボ付き1.75L直4ユニットと6速DCTを組み合わせたパワートレーンに変わりはないが、こうしたオープンカーが登場するのもジュネーブ・サロンらしいところだろう。
ワイルドなバンパーと大きめなホイールでマッシブ感を高めたフィアットの「パンダ クロス」も、話題の一台。初代から伝統的に4×4モデルを用意しているだけに、待ち望んだファンも少なくないだろう。ビスカス・カップリングの4WD機構は、テレインシステムや3モードを持つ4×4機構などオフロード性能に磨きをかけた。
フランス勢では、シトロエンがコンセプトカーさながらの「C4カクタス」を発表して話題を振りまいた。エキセントリックな内外装が話題になった「Cカクタス」のイメージを踏襲した量産モデルであり、多少インテリアが“常識的”になったものの、切れ長のランプと「エアバンプ」(内部に空気を入れた新素材)をボディの前後とサイドに装着した個性派のデザインはそのままだ。10色のボディカラーに3色のエアバンプの組合せは、合計で21のバリエーション。81psのターボ付き1L3気筒のVTiユニットでは非力にも思えるが、シトロエンいわく「ボディ重量を1トン以下に抑えるので、81psのターボ付き1L3気筒のVTiユニットで十分」とのこと。あくまで個性を主張するシトロエンらしい。
プジョー/シトロエン/トヨタの共同開発となる小型三姉妹のブランニューも注目に値する。プジョーの「108」を代表例に取ると、全長は3.47mに伸ばされたものの、全幅は1.6mへとわずかに縮められ、ボディ重量が840kgに軽量化された。68psを発生する1L3気筒のベーシックな「VTi」、CO2排出量を88g/kmに低めた高効率版の「e-VTi」、82psを発生する1.2L直3を積む高出力版の3機種が揃う。5速MT/5速ATの組み合わせ、3ドア/5ドアのバリエーションが揃う。
「108」がシックな大人っぽさを表現したのに対し、シトロエン「C1」の内外装は前衛的だ。LEDのポジションランプや立体的なリアランプは、他で見たことがないデザイン。ファブリック製のオープンルーフを持つモデルも人気だ。それに対して、トヨタの「アイゴ」は日本のストリートダンスやアニメなどの若者のカルチャーをアイコンに、“バッテンマーク”のフロントビューを提案。子供っぽいと揶揄する人もいれば、ドレスアップにはいいんじゃないの、と評価する声もあり、賛否両論。だが、強烈な印象をもたらしたのは間違いない。
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