最強ポルシェ911GT2RSに「ポルシェは乗りやすくなった」は通用しない
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:ポルシェジャパン 2
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:ポルシェジャパン 2
「誰が一番かハッキリさせてやろうじゃないか」
ポルシェAGのメンバーの、そんな声が聞こえてくるかのようだ。「ポルシェ 911 GT2 RS」がニュルブルクリンク旧コースで叩き出した最速ラップタイムは6分47秒3。「ポルシェ 918 スパイダー」を破り、市販車最速の座に君臨していた「ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ」の6分52秒01を再び、5秒も突き放す驚速ぶりである。
このマシンを手掛けたのは、ヴァイザッハにあるポルシェ モータースポーツ部門。速さのカギはレースカーと同じくシンプルに、圧倒的なエンジンパワー、そして徹底的な軽量化だ。
エンジンは「911 ターボ」用の3.8Lツインターボをベースに、クランクシャフトの強化、1.6barものブースト圧を許容するための圧縮比ダウン、可変タービンジオメトリー(VTG)を使ったターボチャージャーの大容量化等々により、最高出力を「911 ターボ S」の120ps増となる700psに向上させている。最大トルクは750Nm。こちらはターボSのオーバーブースト時と同様だ。
一方の軽量化は、強靭なターボ用ボディを使いつつ、可能な限りのパーツを軽量素材製に置き換えることで実現している。CFRP製フロントリッド、マグネシウム製ルーフ、化学強化ガラス、軽量カーペットにハーネス類、CFRP製バケットシート、リアシートレス、そして忘れちゃいけないフルタイム4WDに代わる後輪駆動化…と、とてもすべては書き切れないが、結果として車重はDIN数値で1470kgを達成している。参考までに911ターボ Sは1600kgである。
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