最強ポルシェ911GT2RSに「ポルシェは乗りやすくなった」は通用しない
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:ポルシェジャパン 2
掲載 更新 carview! 文:島下 泰久/写真:ポルシェジャパン 2
いかにもポルシェらしいのは、ブレーキが強力に効くことだ。標準装備のPCCBは初期制動にやや滑走感があるのが引っかかったが、効き自体は強力無比で、300km/hに迫るスピードからのフルブレーキングを何度繰り返そうと、それ以上効きやタッチが変わることはなかった。
尚、911 GT2 RSはインタークーラーウォータースプレーを標準装備しており、一定の条件が揃うと自動的に作動して、吸気温度を低下させる。ブレーキだけじゃなくエンジンも、ちょっとやそっとじゃへこたれないように考えられているのだ。
そんな制動力バツグンのブレーキングを終えつつステアリングを切り込んでいくと、ターンインは切れ味鋭く、容易に車体を、自分の思い描いた走行ラインに乗せていくことができる。但し、ここで逸(はや)ってアクセルペダルに足を乗せてはいけない。前述の通り、3.8L直噴ツインターボユニットは凄まじくレスポンスがいいから、瞬時にドカンッとトルクが立ち上がってPSMがオンであってもお構いなく、リアを振り出そうとするのだ。
慎重に向きを変えていって、ステアリングを戻せる段になったら、そこからじわりとアクセルを入れていく。そうすれば911 GT2 RSは、極太のリアタイヤによる強力なトラクション性能で、再び凄まじいダッシュを見せつける。繊細さと大胆さを、うまく使い分けること。それが速さを引き出す秘訣である。じゃなければ…怖い思いをすることになるかもしれない。
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