新型パッソ&ブーン、女目線の超現実主義!
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:荒川 雅臣
掲載 更新 carview! 文:伏木 悦郎/写真:荒川 雅臣
インパネまわりの造形はシンプル、プレーン、脱メカメカしさでまとめられたスクエアデザインで、アルト・ラパンやムーブコンテと共通するタッチがあると思った。
ただ、全幅1480mmという制約のある軽自動車なればこその凝縮感と広がり感の共存を演出する技法は、1665mmというイニシャルで十分な広さを持つ登録車のパッソ/ブーンでは、ベンチシートによる視覚的な印象も手伝って、実際の広さと、広く見せるデザインの相乗効果=無駄に広い…にもなりかねないかもしれない。
ダイハツの経験が生きる1リッター3気筒DOHCは、3発特有の軽やかな回転フィールと静かな乗り味を特徴とする。音源を絞り込む“源流対策”で静粛性を高めたため、遮音コーティングの使用量自体は減り、軽量化にも貢献しているという。
今回からCVTが奢られたセットアップは、910kgに収まる軽量ボディには必要十分と評価できる水準に入っている。ただ一点、走り出してすぐに、60km/h前後の一般走行領域のアクセルオン時にフロアが波打つように揺れる傾向が気になった。
首都高~レインボーブリッジ~湾岸ルートに繰り出すと、100km/h前後の高速走行時にも、一般的にどこにでもある起伏状の路面不正(アンジュレーション)に反応するような兆候が気になった。技術者同乗で確認したのだが、どうやら3気筒エンジン特有の共振によるもので、静粛性を優先させた結果として目立つようになったようだ。もちろん、開発評価ではOKラインに収まるということだが、乗ってみて気になる向きもあるかもしれない。ちなみに1.3リッターの直4エンジン搭載モデルでは問題は感じなかった。
クルマに詳しくない女子が乗って違和感を覚えたとしたら、その感覚は間違いではないので安心してほしい。気になるようだったら、ディーラーに行ってその旨を伝えてもいいでしょう。開発責任者は、カイゼンの余地ありとの認識で対応を考えるとのことである。
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