デトロイトショーまとめ 注目モデルを一挙解説
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:Kimura Office
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ドイツ勢から飛び出した3つ目の華は、BMWの新型「2シリーズ」だ。実質的には「1シリーズクーペ」の後継となるモデルだが、もはや後継とは言い難いほど、ブランニューの要素が多い。最大の魅力は、エレガントなスタイリングだ。「スポーティな走りを表現した」と、チーフデザイナーのカリム・ハビブ氏が言うとおり、ロングノーズにショートデッキという古典的なクーペらしいプロポーションを持つ。
直後に行われた試乗会では、現段階でシリーズの最上級となる「M235iクーペ」が用意されていた。「M235iクーペは、スポーティな走りを求める人のためのモデルです。俊敏で正確なハンドリング特性に加え、優れた使い勝手も備えています」と言うのは、開発部門を率いる担当役員のヘルベルト・ディース博士だ。多くの人が、先代にあたる「1シリーズMクーペ」の人気ぶりを覚えているだろう。15ヶ月という短い販売期間にもかかわらず、予定の2500台を上回る6500台を売り上げたのだ。「M235iクーペ」はその後継の位置づけであり、「M3」や「M5」のような純然たる「M」ではなく、ノーマルとMの間に3本目の柱として加わった「Mパフォーマンス」に属する。
ツインスクロール・ターボ+直噴+可変バルブタイミング機構のバルブトロニック+可変カムシャフト機構のダブルVANOSといった“BMWのお家芸”を満載した3L直6ユニットは、326psもの出力を絞り出す。0-100km/h加速は5秒フラットという俊足ぶりだ。一方で、1300-4500rpmという幅広い領域で450Nmもの大トルクを発揮し、日常的によく使う領域でもパワフルさを体感できる。スポーティな走りっぷりを披露しつつも、使い勝手のいい荷室や後席の居住性などの実用性も備える。万能クーペといえるだろう。
加えて、「M3」と「M4」が揃い踏みで発表されたことも嬉しいトピックスだ。ひとつは、これまでMは自然吸気にこだわってきただけに、今回、ターボ付き3L直6ユニットを積んできたことは大きな話題だった。もう一つ、クーペが「M4」を名乗ることになり、久方ぶりに4ドアの「M3」が復活したのだ。
いずれも、最高出力437ps/最大トルク400Nmを発揮するターボ付き3L直6ユニットを搭載する。先代比で+11ps/150Nmのスープアップを図っただけではなく、CFRPなどの素材を多用することで80kgもの軽量化に成功している。なかでも、足回りの軽量化は特筆すべきだろう。回転マスを下げることにより、レスポンスの高さとスポーティネスに磨きをかけたであろうことが想像できる。標準の6速MTでも0-100km/hを4.3秒で加速し、7速DCTをオプションで選べば4.1秒という俊足ぶりを発揮する。
【動画】BMW 2シリーズクーペ
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