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孤高&進化! 新型レンジローバーヴォーグ

歴代最高のパワー&燃費も向上

世界で唯一の4WD専門メーカーとして唯我独尊のごとく進化するランドローバー。1948年に設立されたこのブランドも60年という歳月を経たが、オリジナリティはいまも健在である。

それを証明するのが今回行われたレンジローバーヴォーグのモデルチェンジ。シャシーフレームなどは変わっておらずフルモデルチェンジとは言い難いが、新型エンジンに関しては彼らのアイデンティティが注入される。というのも、LR-V8と呼ばれる新ユニットはそもそもがジャガー製エンジン。今年すでにXKシリーズとXFシリーズに搭載され、そのパフォーマンスは広く知られている。

が、ランドローバーは単純にそれを採用したのではなく、彼ら流の改良を重ねた。例えばそれが45度に傾けての傾斜角テスト。オフロード走行を踏まえ、いかなる状況下でもオイル回りに不備はないか徹底的に検証する。また、防水性もそう。ベアリング素材にこだわり、エンジンの耐水性も向上させた。こうしたテストとそれに対応する改良を施すのが彼らの常識なのだ。

そんな新エンジンのスペックだが、排気量は5リッターでNA(自然吸気)とスーパーチャージドがラインナップされる。前者が375ps、後者が510psという最高出力だ。既存の4.4リッターV8(4.2リッターV8+スーパーチャージャーも同じ)とブロックを共にするが、ヘッド周りはすべて新設計。多孔式の高圧インジェクターを用いた直噴型とし、省燃費とCO2削減を実現した。環境エンジンともいえるシロモノだ。また、直噴化は低速のトルクを太くするので、オフロードでは扱いやすくなるのも特典。下からトルクを発生させるスーパーチャージドは別としてNAでの恩恵は大きそうだ。

そして高出力の裏側には、可変式カムシャフトタイミング(VCT)が活躍する。4本のカムシャフトを別々に制御/作動させることでパワーとトルクの美味しいところを抽出できる。向上したレスポンスと相まって効果は絶大。今回のテストドライブでも、中速での加速から高速での追い越しまで一切不満は見当たらなかった。

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