スマートed試乗。EV優先か水素優先か、世界と日本の温度差が気になる
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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空港近くの航空博物館から出発して、目指すはおよそ60km離れた市内のホテルなので公称(NEDC:新欧州運転サイクル)155km、実走行でも110~120km のフォーフォーには朝飯前である。消費電力は100kmあたり13.1kWhと発表されている。つまり行く先がはっきりしている場合B-EVは通常の内燃機関搭載モデルと比較しても全く遜色の無い乗り物と言うことになる。
いや、それどころか、まずローカル・エミッションはゼロ、エンジン音や排気音もゼロ、そしてパワートレーンからのバイブレーションもゼロと良い事ずくめである。さらに静止からのスタートは時速100kmまで12.7秒。数字上は80馬力程度のコンパクトカー並みで、さらに160kgという電池関連の追加重量にも関わらず0から50km/hくらいまでならば信号待ちで隣に並んだポルシェ・ボクスターのオーナーをびっくりさせるほどのダッシュ力を見せる。
ただしその魔力はあっという間に衰え、最高速度は130km/hでリミッターが介入してしまう。しかし街中であればそんなスピードは要らない、いやそれ以上に全長3.5メートル、全幅1.67メートルというコンパクトなサイズ、加えて回転半径約4.5メートルと言う取り回しの良さを生かしてフランス特有の狭い路地でも金魚のようにスイスイと泳ぎ回る。
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