【再び高騰か】緊迫する中東情勢。新たな補助金導入も日本政府が「ガソリン税」を絶対に引き下げないワケ
掲載 carview! 文:ピーコックブルー 16
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前出の業界関係者は「日本のガソリン価格が中東情勢に大きく依存してしまっているという事実が、ガソリン税の減税を困難にしている」と指摘します。
「2025年6月21日、野党7党は『ガソリン税の暫定税率を廃止する法案』を国会に提出したものの、その内容が単なる国民の人気取りにすぎないものとして与党が採決を拒否したことから、当法案はそのまま廃案となりました。
実際、この法案には運用面で非現実的な部分も多く、廃案は妥当であったと思います。ただ、そうした課題がクリアになったとしても、ガソリン税を引き下げるような法案が通る可能性は皆無です。
日本は、非産油国であり原油のほぼ全量を海外からの輸入に頼っているにもかかわらず、世界屈指の石油消費国です。さらに、日本の原油輸入国のほとんどは中東です。
そのため、中東情勢に変化があると、日本のエネルギー事情は大きく影響を受けることとなります。そうした状況から脱却するために、日本は再生可能エネルギーを推進したり、ハイブリッド車などのエコカーに補助金を出したりしてきたわけです。
たしかに、日本のガソリン税には『暫定税率』が長きにわたって残っているなど、国民の理解を得にくい部分があるのも事実です。そういう意味では、ガソリン税の見直しは必要かもしれません。
ただ、ガソリン税そのものが引き下がるなど、より積極的にガソリンの使用を促すような方針になることは、国益の観点から絶対にありえません。そしてその理由は、日本が産油国ではないという一点に尽きます」
(次のページに続く)
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