718ボクスター海外試乗。不等長エキゾーストで懐かしのドロドロ音が復活!?
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:ポルシェジャパン
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:ポルシェジャパン
一方、(ベースモデルの)ボクスターの試乗はワインディングロードで行われた。排気の脈動を意識しつつスロットルを踏み込むと、低い回転域では確かに昔のスバルのようなドロドロ音が聞こえてくるではないか。タービンがVTGではないので多少のターボラグを感じるが、無過給域でも普通の走りなら問題はない。ターボのクセや扱いにくさをほとんど感じないところに、ポルシェのクルマ作りの非凡さを感じる。
ただ、以前のフラット6のよどみない回転上昇の気持ちよさは過去のモノになってしまった。その代償として手に入れたのがターボの力強い加速感であり、自然吸気のときよりもはるかに低速トルクを生かしたドライブが可能になっている。その意味ではベースモデルのボクスターこそ、今回の試乗会のベストピックであった。
いままでは911の弟分としてボクスターとケイマンがポジショニングされていたが、もはやヒエラルキーというより、ポルシェがラインアップするリアエンジンモデル(911)とミッドシップモデル(ボクスター/ケイマン)という個性の違いとして受け入れることができそうだ。911カレラはよりGTカーに、ミッドシップのボクスターとケイマンはよりリアルスポーツに進化している。オールラインターボ化の背景には、そんなポルシェの戦略が見え隠れした。
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