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新型Cクラスで見えた メルセデスのブランド学

ますます先鋭化するメルセデスブランド

というわけでまさに熟成の極みのような改良が施された新型Cクラス。ポーカーでいい数値のワンペアだけを残し、残りを“全取っ替え”するかのように、プラットフォームのみを残して変わったわけだが、ここまで頑張れた原動力は簡単、現行Cクラスがセグメントでナンバーワンになったからだという。

82年に出た前身の190シリーズが世界累計188万台、初代Cクラスが187万台、2代目が190万台と好調で、さらに07年発売の現行3代目が既に100万台を記録。既にライバル3シリーズやアウディA4を超えているそうで、要するに今回のアジリティ化、スポーティ化は見事成功したわけだ。よって後半は美点はそのままに欠点を補い、ガッチリ好調をキープしようという作戦である。

それはこの内外装変更以外に、モデルラインナップの整理にも伺える。なぜならこのモデルから露骨に「アバンギャルド」グレード中心となり、オーソドックスな「エレガンス」グレードは1つしかないからだ。

実は07年のデビュー時に現行Cクラスは2つのエクステリアデザインを持っており、伝統のグリルにマスコットが付く「エレガンス」と、今あるSL的顔を持つ「アバンギャルド」が選べたが、勝敗は驚くほど簡単に付いた。

現状、押しの強いアバンギャルド側の圧勝で、7割がそれ。残りも2割がクラシックで、純粋なエレガンス顔は実質8%程度だという。よって今回からほぼアバンギャルド顔に一本化されたのだ。

要するに昔のような「コンパクトだが、Sクラスさながらのどっしりした走り」や「クラシカルなメルセデス顔」は受け入れられなかったわけで、今後ますますメルセデスは新世代のスポーティ路線を突っ走ることなる。

どのビジネスも客のイメージと作り手のイメージの戦いに終わりはなく、常にそこは探り合いだ。今回のCクラスは、その全域に及ぶクオリティアップ度もさることながら、同社の時代の読みをより確かなものにしたことだろう。

今後のメルセデスにますます注目なのだ。

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