BMW i8 プロトに試乗。走り&価格も大胆予想
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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スターターボタンに軽くタッチすると正面にREADY、つまり出発準備が整った知らせが点灯する。この時点、つまりデフォルトはコンフォート・モードからで、まずは電気モーターのみの走行だ。しかし、この時点でも、そしてその後もFF走行している感覚はない。軽快なスポーツカーをドライブしている感覚に浸っていられる。
しばらくして速度を上げることが可能なコースへ到着し、"スロットル・ペダル"ではなくて"ドライブ・ペダル"を踏み込むと、後方から勇ましいサウンドを伴って3気筒エンジンが始動する。しかしそれは決して3気筒エンジンのサウンドではない。低いうなり音はちょっとフェラーリV8のようで非常に気持ちよい。実はi8にはサウンドジェネレーターが装備され、スーパースポーツカーに相応しい音響効果が演出されているのである。
ハイブリッド走行を終えると、さらに比較的速度を上げる事のできるハンドリング・コースへ向かう。ここでドライブ・ロジックをスポーツ・モードへシフトするとi8はそのスタイルに似合った挙動を見せ始める。
まずなによりも感動的なのは軽さ所以の軽快感である。加速はもちろんコーナーでの取り回しが良く、フロント195/50R20、リア215/45R20という扁平率の低いタイアにも関わらず、ドライバーにシュアな接地感が伝わってくる。同時にゲインが高く路面からの情報を微細に伝えてくれるステア・フィールも異次元のものであった。問題があるとすれば、前輪を駆動する電気モーターに直結した2速ギアの協調制御で、ホンのわずかであるがクラッチのつながりが自然ではないのだ。
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