独オペルに救世主現る インシグニア緊急試乗!

フィアットがオペルを買収??

2006年に日本市場から撤退したオペルの名前を、ここに来て幾度も耳にすることとなった。GMの経済危機から生じた再建話の過程で、マグナとともに何とフィアットが買収元として名乗りを上げたのだ。

そのフィアット、一時の経営危機の時にはGMに助けを求めていたことを覚えている人は少なくないだろう。資本提携が行なわれていた短い期間に開発されたモデル、たとえばアルファ159はブレラ、スパイダーなどのパワーユニットはGM製ブロックがベース。ディーゼルエンジンにはいすゞ製が積まれるという話もあった。もっとも、その資本提携はGMが多額の違約金を支払うかたちでアッサリ終焉を迎えるのだが。…GMはいいようにしてやられた、と言ってもいいかもしれない。

そんな両者がまた、違ったかたちではあるが一緒になるかもしれないのだ。いや、今度の話は提携ではなくGMヨーロッパ＝オペルとフィアットの合併交渉である。合併となれば、そしてそれがうまく運ぶならば、きっと両社のクルマづくりに小さくない影響が出てくるのではないだろうか。それこそ車体まで共有するような…。

今回は、そんな将来のことを想像する材料として、オペルの最新モデルについてお伝えしたい。ドイツで試乗したオペル・インシグニアである。