【知ってた？】トヨタ「ヤリス」と「ヤリスクロス」はどちらが売れているのか。未発表の販売比率を調べて検証してみた

ヤリス

「ヤリスクロス」の方が売れている理由とは？

いよいよ結論をお伝えしよう。多く売れているのは、「ヤリスクロス」のほうだ。

2024年度のデータによると、販売比率はヤリスが46.6％、ヤリスクロスが53.4％で、約7ポイントの差がある。月によってはヤリスの販売台数のほうが多い場合があるものの、これにはヤリスがレンタカーで多く登録されていることも少なからず影響しているものと思われる。

では、なぜヤリスクロスの方が売れているのだろうか。

まずは広い室内空間と積載能力が挙げられる。ヤリスに比べてヤリスクロスのほうが全高が高く、荷室容量も大きい点は魅力である。日常の買い物から、レジャー用品の積載まで、幅広いシーンで使い勝手が良いと評価されている。とくに後席のゆとりや荷室の使い勝手は、ヤリスよりも優れている。

次に、運転のしやすさや視界の良さもヤリスクロスの評価ポイントだ。SUVならではの着座位置の高さは、運転席からの視界が広く、周囲の状況を把握しやすいというメリットがある。これにより、とくに運転に不慣れな人や、高齢のドライバーでも安心して運転できると感じる方が多いようだ。

デザインについてもヤリスクロスは評価が高い。SUVらしい力強さと都会的なシャープさを兼ね備えたデザインが特徴で、SUVとしての存在感があり、見た目のカッコよさに惹かれる人も多いと思われる。

これらの要因が複合的に作用し、「SUVが欲しいが、大きすぎず、燃費も良く、実用性も兼ね備えたクルマ」を求める層にヤリスクロスは強く支持され、結果としてヤリスを上回る販売台数を記録していると考えられる。

（終わり）

（写真：APOLLO NEWS SERVICE、トヨタ）

※データ協力：CAR and DRIVER