「ミニランクル」と噂されていましたが…「ランドクルーザーFJ」が想像以上にビッグな件。せめて価格と納期は“ミニ”にしてもらいたい！

トヨタ ランドクルーザー70

新興国向け「IMV」のシャシーを活用しタイで生産

しかし冷静に考えてみれば、そもそもランドクルーザーFJがそんなにミニになることは万が一にもありえません（自己解決）。

「ランドクルーザー」を名乗るからには、ラダーフレームと本格四駆は必須です。モノコック＆電子制御4WDなんて採用した日には、ファンから石を投げられ「こんなのランクルじゃない！」と馬鹿にされることは間違いありません（怖）。

ご存知の通りランドクルーザーFJは、「IMV」のラダーフレームを使ってタイで生産されることが各所の報道で明らかになっています。

IMVは、「イノベーティブ・インターナショナル・マルチパーパス・ヴィークル」の略で、新興国向けの世界戦略車のシリーズ名です。そのラインアップには、ピックアップトラックの「ハイラックス」やSUVの「フォーチュナー」、ラダーフレームを備えたミニバンの「イノーバ」などが含まれています。

トヨタが“ミニランクル”を作るためにイチからラダーフレームシャシーを作るのは、コストの面で現実的ではありません。ランドクルーザー250などに使われる最新の「GA-Fプラットフォーム」や、「ランドクルーザー70」のシャシーを短くするのも、設計・開発・設備投資にお金がかかり、こちらも賢明な選択とはいえないでしょう。

国内のランドクルーザーのラインがフル稼働であることを考えると、信頼も実績も申し分ないIMVのシャシーを活用してタイで生産すれば、安価に量産することができ、冒頭に記載した「裾野を広げる役割」を果たすことができます。